このように、ますます多様化するサイバーリスクに備えるためには、テクノロジーによる対策だけでは不十分だ。重要なのは“人”。「チャットボットに安易にデータを分析させない」「セキュアコーディングを意識する」など、権利侵害や加害者にならないためのセキュリティーに対するリテラシーや意識を向上させることが、リスクを低減するための最後の砦になる。
KnowBe4は、そのための企業・組織の活動を強力に支援するセキュリティーベンダーである。SaaS型のセキュリティー意識向上トレーニングプラットフォームを提供することで、企業・組織の“人”に係るセキュリティー強化をサポートしている(図1)。
プラットフォームの特徴は大きく3つある。1つ目は「科学的アプローチ」だ。同社のセキュリティーエキスパートが開発したアセスメント手法によって、セキュリティーの習熟度や組織文化の定着レベルを科学的に分析できる。
「また、セキュリティー教育は従業員一人ひとりの特性を把握することが大切です。その人の性格や、前提となる知識・習熟度によって、求められる教育コンテンツは異なるからです」と広瀬氏。その点、同社のプラットフォームが備えるアセスメント機能を使えば、自己診断チェックシートの結果やメールアドレスの流出状況などを分析し、従業員それぞれの特性や抱えるリスクを容易に可視化することが可能だ。
2つ目は「パーソナライズ」。1300を超えるコンテンツが用意されており、実施頻度や知識レベル、役職・職務別に合わせて最適なトレーニングコースを提供できる。
例えばシャドーIT対策では、部門リーダー向け、一般社員向け、デザイン/開発部門向けなど役職別の教育コンテンツを用意する。リスクレポート「OWASP Top10」をベースに、安全なアプリケーション開発のポイントなどをまとめた開発者向け教育コンテンツもある。さらに、ディープフェイク対策、生成AI利用上の注意などを啓発する教育コンテンツも揃えているという。科学的アプローチによって可視化した、従業員一人ひとりに適した施策を、柔軟に実施できる環境が整っているといえるだろう。
そして3つ目が「多言語対応」だ。提供コンテンツは34カ国語に、管理コンソールは11カ国語に対応している。また、日本を含む世界8拠点にコンテンツ制作チームを配置することで、国・地域の文化やニーズに合わせたコンテンツ提供に努めているという。
セキュリティー習熟度については、従業員レベルの把握はもちろん、組織全体のレベルを業界ベンチマークとの比較形式で確認することもできる。これにより、誰に、あるいはどの部門に、どのレベルの訓練を行えばいいかを容易に判断できるだろう。様々なトレーニングコンテンツが用意されており、レベルに合ったトレーニングを繰り返すことで個人および組織のセキュリティー意識のレベルを高めていくことが可能だ。