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日立プラントサービス

分野を越えて知見を生かす、それが「真のOne Hitachi」

「Lumada 3.0」に「HMAX by Hitachi」
AIなど技術進化で事業をさらに加速

日立グループ各社が連携し、製品やサービスの価値向上をめざす「真のOne Hitachi」の動きが加速している。日立プラントサービスは、日立グループの「Lumada 3.0」を体現するデジタルサービス「HMAX Industry」を現場で展開し、グループ全体で価値を創出、社会や顧客の課題解決に取り組む。

少子高齢化や地球温暖化は重要な社会課題だ。設備エンジニアリング分野では、熟練者の技術や知見の継承に加え、省エネや設備効率の向上、製品の品質向上に寄与する設備保全が重要な課題である。そこで価値を生むのがデータを収集し、活用するデジタル化だ。顧客側でも設備管理・運用が課題となるなか、日立プラントサービスは従来のエンジニアリングだけにとどまらず、日立グループのデジタルを活用したソリューションを提供する。

(写真左から)日立プラントサービス 産業設備事業部 企画管理本部 企画管理部 部長 元島健一 氏、同本部 本部長 中新田努 氏、研究開発本部 本部長 兼 Lumada事業統括本部 ソリューション本部 本部長 蒲生弘行 氏、エンジニアリング事業部 設備・産業技術本部 グリーン設備エンジニアリング部 主管技師 筒井宏 氏、同部 設備エンジニアリング部 部長 瀬島健 氏

その取り組みを支えているのが、「真のOne Hitachi」であり、Lumada※1 3.0である。「日立グループのドメインナレッジとAIをかけ合わせ、データを価値に変換」というコンセプトで顧客価値の最大化を図る。日立グループには優れたデジタルの知見を持つセクターがあり、日立プラントサービスが属するコネクティブインダストリーズセクターをはじめ、各セクターと連携を強化している。日立プラントサービスの中新田努氏は、「グループ内で積み上がった先行事例を参考に、設備管理への応用を検討しています。知見をつなぎ、『真のOne Hitachi』として提案できる点は大きな強みです。ソリューションの幅や提供価値、スピードも変わっていきます」と語る。分野を越えた日立の知見を、空調をはじめとするさまざまな現場に生かし、課題解決の質とスピードを高める。

※1 Lumada:顧客のデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション・サービス・テクノロジーの総称。

AIエージェント活用で
業務遂行能力が約3割向上

さらに同社はサービスの付加価値向上を加速させる(図1)。同社の元島健一氏は、「日立グループは、社会に広く導入されたプロダクトのインストールベースを強みとします。稼働データに現場のドメインナレッジと先進AIをかけ合わせ、『HMAX Industry』として運用最適化や意思決定を支えるデジタルサービスを展開していきます」と説明する。日立グループの強み、IT×OT(制御・運用技術)×プロダクトを活用したソリューションの提供を通じて新たな価値創出をめざす。

●図1 Lumada 3.0の強みを生かした日立プラントサービスのソリューション日立グループのドメインナレッジと先進AIをかけ合わせたLumada 3.0を体現するデジタルサービスと、日立プラントサービスのソリューションが連携し、最前線の現場を革新する

同社が日立製作所と共に開発した、現場作業における非熟練者をサポートする次世代AIエージェントが「Frontline Coordinator – Naivy(ナイヴィー)」だ(図2)。経験の浅い非熟練者が設備異常などに対応することは心理的な負担が大きく、指導する熟練者にも負担がかかっていた。「Naivy」は現場で収集した各種データや熟練者の知見、さらに現場を再現したメタバース空間を活用し、非熟練者の業務を支援する。

●図2 次世代AIエージェント「Frontline Coordinator - Naivy」熟練者・非熟練者・ロボットを、メタバース上で相互に連携。誰もが安全に働ける現場の実現を支援し、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献

異常発生時には、非熟練者はAIエージェントにチャット形式で相談し、対策を検討する。同社の蒲生弘行氏は、「万一間違った操作をしてしまったらという不安から非熟練者の心理的負担は大きい。そのため、最後はメタバース空間を通じて熟練者と確認・合意した上で操作を行います」と語る。

半導体工場でのPoC(概念実証)では、トラブル対応時間短縮など非熟練者の業務遂行能力が約28%向上した。今後は、「Naivy」とロボットを組み合わせたフィジカルAIの推進を加速し、「HMAX Industry」を具現化するソリューションの一つとして形にしていく。

CO₂を「資源」として循環
協創でGXに挑戦する

省エネや製品の品質向上に資する同社の製品の一つが、ドライクリーンルームだ。需要が急増するリチウムイオン二次電池や、今後量産が期待される全固体電池の製造に不可欠な設備だ。この分野では顧客とPoCを進めながら、新たな省エネ型除湿機の開発に取り組んでいる。同社の瀬島健氏は、「低露点環境※2の局所化によりコストを削減、エネルギー消費が抑制できます。今後は設備の運用・改善に、データに基づくAI解析を取り入れ、Lumada 3.0としてさらなる顧客価値の向上を進めていきます」と説明する。

同社はGXにも取り組む。飲料用炭酸の製造などで培った高純度CO₂液化技術を生かし、CO₂の液化・利活用のPoV(価値実証)を日本特殊陶業と開始した。工場から回収したCO₂をもとに純度99.95%以上の液化CO₂を製造。地域での利活用をめざす。

「日本では溶接用途に加え、ドライアイスや農業などでも多くのCO₂が使われており、海外からの輸入に頼っているのが現状です。このモデルを通じてCO₂リサイクル率を高め、カーボンニュートラルに貢献していきます」と日立プラントサービスの筒井宏氏は語る。

同社は「真のOne Hitachi」のもと、日立グループ各社との連携を一層強化する。空調分野にとどまらず、バイオインダストリ・高機能材料(バッテリー)・半導体・データセンターといった成長分野で、デジタルとOTの融合による高度化を進める考えだ。また、運用データや環境データをグループ内で連携、活用することで、デジタルサービスのさらなる進化を図る。

※2 低露点環境:空気中の水分が結露し始める温度(露点温度)が低い環境、すなわち非常に湿度が低い環境を指す。

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Contents

総論

データセンターの空調技術革新が国の成長を左右する「資源小国」ニッポンが
AIで社会変革を起こすには?

高砂熱学工業

ASHRAE主催アワードで高評価、IIJの白井データセンターに見る施工から運用まで伴走続ける
「空調ファースト」の真髄

新菱冷熱工業

「イノベーションハブ」で実際に試せる、研究できる!ドライルーム需要は活況
温度と可視化の2軸で省エネ

新日本空調

6つの運転モードから熱源設備を自在に制御建物の省エネ・運転コスト削減
「最適解」をAIで導き出せ!

日立プラントサービス

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AIなど技術進化で事業をさらに加速

三機工業

5時間の作業を30分に圧縮、フロントローディングに前進BIM活用で設計施工に
「前倒し」革命起こす

朝日工業社

100年の技術を礎に、新研究所をつくばに開設「農業」も「におい」対策も
空調と情熱で進化する!

テラル

作業環境改善で人材確保を! 省エネ、省コストで実現“暑い工場”は経営リスク
気流改革がもたらす三つの価値