日経ビジネスオンラインスペシャル

LEADERS INTERVIEW2024.11.15

リーダーが語る「経営と相棒時計」

各界トップとの会合でもこの腕時計となら胸を張って臨める

アストロスケールホールディングス CEO 岡田 光信 氏

岡田 光信氏

アストロスケールは、宇宙ごみ(デブリ)除去をはじめとする「軌道上サービス」の提供を目指す、2013年創業のスタートアップ企業だ。現状、人工衛星は使い捨てのため宇宙をごみとして長期間浮遊し続ける。その上、今後はさらに多くの国々が衛星打ち上げを計画中。デブリで混雑した宇宙空間では衛星が十分に働かず、このまま放置すると安全保障や災害監視、物流など多様な面で将来的に地上生活の妨げとなる可能性が高い。

創業者でCEOの岡田光信氏が掲げる目標は、「2030年までに軌道上サービスを当たり前にする」というものだ。

「そのために欠かせない技術がデブリへの“接近”と“捕獲”ですが、特に難しいのが接近です。地球の周りを秒速7〜8kmで飛ぶデブリの正確な形、軌道などを地上で把握し、素早く近づくことが肝心。これについては今年すでに実証済みで、現在世界で100社以上ある競合の中でも、弊社だけが実現できたコア技術です」

今年6月の上場前に約445億円、上場時には200億円以上の資金調達を行なった。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と締結した約120億円の契約など、プロジェクトも世界規模で積み上がっている。

「今後はこの分野のプレイヤーがもっと増え、競争が活発化することが、加速する宇宙環境の悪化を阻止するために不可欠かつ重要な条件だと考えています」

30代前半の若き日、多数のブランドを試した末に選んだ、自動巻きのグランドセイコー。約20年の間にはスマートウォッチを着けたこともあったが、結局この時計に戻ったそう。

岡田氏の腕でその活躍を長年見守ってきたのは、グランドセイコーだ。約20年前、当時所属していた大蔵省から大手コンサルティング会社への移籍後に、普遍的なデザインが気に入って手にした。

「ビジネスで相手と信頼関係を築く上で、装いは非常に大切。時代に逆行しているかもしれませんが、私はスーツを重要視しており、必ずオーダーメイドで作ります。この腕時計はどんなスーツにでも、ぴたりと合うのがいい。また私は世界中で各分野のトップの方々にお目にかかる機会が多いのですが、そうした場面でも胸を張ってつけられます。すでに何度もオーバーホールしていますが、今後もこの時計をずっと使い続けると思います」

日本から世界を動かし続ける岡田氏。彼の相棒としてこれ以上のものはない。

写真=吉澤健太、三木匡宏 文=いなもあきこ、中村真紀

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