Board Japan株式会社
ジェネラルマネージャー
「データによる意思決定が重要だと言われますが、それを社内に“文化”として根付かせるのは容易ではありません。日本企業では、全社的な方向性と現場の取り組みが必ずしも一枚岩ではないケースが多く、それを変えるには、計画値と現在値の乖離が定量的に比較できるITの仕組みが必要です」
そう指摘するのは、Board Japanの篠原 史信氏だ。上述したデータ駆動経営の旗振り役となるのがCFOであり、CFOを支えるFP&A(財務計画&分析)の重要性も日増しに高まっている、と篠原氏は語る。
「DX白書2023」によれば、日本企業の69.3%がDXに取り組んでおり、その数は対前年比13.5%増と増加傾向にある。だが、新サービスの創出やビジネスモデル変革までは至っていないケースが多く、DXの進捗という点では米国に大きく水をあけられている。
「日本でトランスフォーメーションが進まないのは、スピード感や危機意識が育ちにくい組織環境に起因しています。トップダウンで意思決定を行う欧米に対して、日本では経営層、財務・経営企画本部、事業部の3つがそれぞれ意思決定を行っている。おのずと部分最適になりがちで、トランスフォーメーションが進みにくいのです」(篠原氏)
さらに、計画を立てるときの作業にも問題がある、と篠原氏は指摘する。実績データはERPで収集できるが、計画データは人海戦術でExcelに入力しながら作っているのが現状だ。データ収集に追われていると、予実比較をしながら打ち手を考える時間がなくなってしまう。
「DXで変革を起こすには、経営層と財務・経営企画部門、事業部が一体となれるような業務プロセスをつくる必要があります。計画データを収集して実績データと統合し、予実比較をしながら洞察を得る。それによって全体最適を目指していくことが必要です」と篠原氏は語る。