同社の事業のもう1つの柱となるのが、企業の採用活動を支援する「キャリア事業」だ。
日本の転職市場が「超売り手」となっていることは前述したが、とりわけ深刻化しているのがデジタル人材の不足だ。DXの担い手となる優秀なデジタル人材を採用するのは至難の業で、業界を問わず、激しい争奪戦が繰り広げられているのが実情である。
では、なぜデジタル人材の採用は難しいのか。その背景として、岩崎氏は4点を挙げる。
1つ目は、優秀なデジタル人材がIT企業に偏在していること。2つ目は、人材紹介におけるエンジニア採用の費用が高騰していること。3つ目が、書類選考やスカウトに工数がかかること。4つ目は、せっかく入社しても早期退職する人が多いことだ。
「YOUTRUSTは、国内でも多くのデジタル人材が利用しているSNSです。母集団の形成、採用コストの削減、採用効率の向上、定着率の改善に向けたソリューションとサポートを提供しています」と岩崎氏は語る(図2)。
登録ユーザーの中には転職潜在層も多いため、他サイトにはいない人材に出会えるのも、キャリアSNSの魅力だ。転職意欲の更新は随時行われるので、リクルーターは狙った人材の転職意欲が高まったタイミングで効果的にアプローチすることができる。
現在の登録ユーザー数は25万人超。大手企業やメガベンチャー、外資系コンサルなどに勤める20 ~ 30代が中心で、CxOやマネジャークラスのデジタル人材も多い。また、求人企業としては、スタートアップやメガベンチャー、大手企業など1200社が登録している。
「日本の転職市場は、人材紹介会社によるエージェント型からネットを活用するダイレクト型へと移行しつつあります。今後、人材流動化がさらに進めば、人と人のつながりから仕事が生まれるネットワーク型リクルーティングの世界に進むでしょう」と岩崎氏。
同社はキャリアSNSという手法を駆使することで、転職潜在層という巨大な人材プールにアプローチする道を切り開いた。労働力減少への抜本的な対応が急がれる中、YOUTRUSTはデジタル人材不足の解決に向けた最適解の1つとなりそうだ。