JFEスチール・JFEエンジニアリング・JFE商事をはじめとする約250社のグループ企業によって構成されるJFEグループ。その活動基盤として重要な役割を担っているのが、長年にわたって取り組まれてきたサイバーセキュリティー対策だ。JFEホールディングスは合計9回「DX銘柄」に選定されているが
※、それはデジタル化に加え、セキュリティーガバナンスの取り組みを積極的に行ってきたからだ。
「セキュリティー対策は長らくIT部門の仕事でしたが、今はサプライチェーン全体を守る必要があり、重要な経営課題の1つになっています」とJFEホールディングスの酒田 健氏は語る。JFEグループでも経営層の理解とリーダーシップのもと、その取り組みを推進してきたという。
「2003年には情報セキュリティ規定を制定していましたが、2012年に標的型攻撃メールの飛来を確認したのを受け、2015年にJFE-SIRT準備室を、その翌年には情報セキュリティ委員会を設置しました。2016年にはCSIRT組織JFE-SIRTを正式に発足しています」(酒田氏)
このJFE-SIRTの管理対象はグループ企業すべての約300社。ルール制定・適用、基盤共通化、インシデント対応が、活動の3本柱だ。また、インシデント対応に必要な監視体制のため、EDR(Endpoint Detection and Response)を導入するとともにSOCも設置。いち早くインシデントの兆候をつかめるよう体制を整備しているという。
その後も、ガバナンスに関しては規定の継続的な改定やその順守の監査、中核人材の育成などを推進。現在までにグループ累計17人が産業サイバーセキュリティセンター(IPA ICSCoE)の中核人材育成プログラムを修了しており、その数はもうすぐ25人になる見込みだ。また、技術対策では端末調達・キッティングの一元化やインターネット接続対策の共通化を実現。事故対応力強化では、国内外グループ共通のEDR-SOC監視や、国内外グループ会社連携による初動-回復-対策の横展開、外部機関との連携などに取り組んできた。
- ※
- 2023年は「DX注目企業」として選定