既に多くの企業がSD-Branchを導入し、ネットワーク及びセキュリティーの課題解決に成功している。情報通信業のA社はその1社だ。300近い拠点を展開し従業員2万名規模の同社のネットワークは、データセンターを中心として各拠点が企業WANで接続されている。
Webやメールを使用するOA端末と、開発システムなどの非OA端末も混在していた。非OA端末はセキュリティー対策が十分に行えないため、OA端末経由でマルウエアが侵入すると、感染が急拡大する恐れがある。各拠点から企業WANとデータセンター経由でインターネットや各種クラウドサービスにアクセスする構成のため、帯域の大きい高価な回線を使用していたが、コスト負担も課題になっていた。
これらの解決策としてSD-Branchを導入し、ゼロトラスト型のネットワークを実現した(図1)。これにより、OA端末でマルウエア感染が発生しても、開発環境に“飛び火”する心配がない。インターネット回線も拠点単位の安価なベストエフォート回線に移行した。「拠点からインターネットへ直接アクセスできる構成を実現し、企業WANを最適化することで、ネットワークコストも低減できました」(加藤氏)。
脆弱性が検知された場合も日立システムズ側でアップデートするため、運用負荷を軽減しつつ、各拠点を安全に保つことができる。なお、今回のSD-Branchへの移行は無線LAN接続のOA端末を対象に実施したが、有線ネットワーク機器の更改タイミングでその移行も検討しているという。
エンターテインメント事業を展開するB社の拠点は、1拠点のみで従業員130名ほどの規模。ネットワークやセキュリティーの知見を有する人材がいないため、脆弱性のアップデートや障害時の迅速な対応が難しい。興行開催日にトラブルが発生すると、事業の信頼に関わるため、早急に復旧できる仕組みを求めていた。
そこでSD-Branchを導入し、既存環境を大幅に見直した(図2)。「これにより、セキュアで快適なクラウド利用を実現し、同時に回線コストも削減。24時間365日のオンサイト保守により、障害発生時の復旧スピードも迅速化。バージョンアップなどのサポートが受けられるため、人材不足の課題も解消できました」(加藤氏)。
DXの推進には、自社のリソースをコア業務や企画・計画業務に注力させることが重要だ。これを実現するNaaSソリューションとして、SD-Branchは有力な選択肢といえそうだ。