アズビル
AIが自ら考え判断し行動する“自律化”で、工場が変わり始めた。システムが主体的に状況を認知し、意思決定を繰り返し、タスクを完了する。アズビルの佐々木氏は講演で“自律化”をけん引する技術と実績を紹介。AIとともに製造業DXも進化を続ける様を提示した。
アズビル
アドバンスオートメーションカンパニー
戦略事業開発3部
自律化企画創造グループ
グループマネージャー
佐々木 正雄氏
製造業DXのラストワンマイルとなるのが、人が判断する領域だ。「生産量、品質、設備状態、エネルギー、環境などの管理において、ITを活用することでデータを収集し可視化することはできます。しかしPDCAを回すのは人です」と、アズビルの佐々木氏は指摘する。工場の自動化を進化させてきたアズビル。AIとオートメーションを融合した“自律化”をけん引する。
アズビルが目指す“自律化”について、佐々木氏は「人の介在なしにシステム側が主体的に状況を認知し、意思決定を繰り返し、タスクを完了します」と説明し、それを実現する5つの基本機能を挙げた。1.最適プランの自動立案、2.状況認知・障害予測、3.障害回避策の自動立案、4.意思決定と対策を実行系にフィードバック、5.効果を評価し、より良い成果を出すために強化学習で改善を図る、この5つだ。
“自律化”は将来の話ではない。現在進行形である。アズビルの“自律化”システムが生産工場を革新し始めている。佐々木氏は3つのソリューションを紹介した。
1つ目は、AI最適生産計画立案システム。これまで多品種を生産する工場では、組み合わせが指数関数的に増大するため、従来の技術では生産計画立案は困難だった。これを強化学習を用いることで可能にした。「多くの導入事例で、コストとリードタイムの両面で潜在的ロスを解消できました。近い将来、環境を重視する多くの企業においてAIが生産計画を立案していると予測しています」(佐々木氏)
2つ目は、AI品質ナビゲーションシステム。AIが各種データから品質影響因子を特定しモニタリングを行い、変化を検知し管理者に通知、品質異常時は原因を自動で調査し報告する。「本システムは、お客さまの工場における評価を経て2025年1月にリリースしました。今後、自律的な品質管理の社会実装に注力していきます」(佐々木氏)
3つ目は、AIベースCBM(状態基準保全)プラットフォーム。多様なデータを活用しAIが正常状態を学習。リアルタイムに故障や劣化の前兆を検知し予兆保全を実現する。「既に国内で100件以上の実績があります。採用分野は、発電、製鉄、化学、医薬品、電子機器、動力ユーティリティーなど多岐にわたります」(佐々木氏)
“自動化”から“自律化”へのシフトは社会的要請に応える。「アズビルが“自律化”で実現するのは、持続可能な社会と従業員の幸福の両方を実現する、サステナブル&ウェルビーイングな工場です」と佐々木氏は締めくくった。
アズビルが目指す自律化システム
生産量、品質、環境、設備状態、エネルギーなど、人が介在していた管理業務を“自律化”によりAIが代行。持続可能な社会とウェルビーイングを実現する工場革新を目指す
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