フューチャーアーティザン
日本の製造業の課題は、労働生産性の低さと、設計や営業の属人化にある。フューチャーアーティザンの田中氏は、PLMやCPQを軸とした「仕組み」が、提案力や収益性を高めると語る。今取りくむべき生成AIを活用したPLMの道筋を明かした。
フューチャーアーティザン
代表取締役社長 CEO
兼 CHRO
田中 剛氏
日本の製造業は、知識移転が難しい複雑性の高いものづくりにおいて世界的な競争力を持つ。フューチャーアーティザンの田中氏は、こうした領域における技術や知見こそが日本の強みであり、その価値を最大限に生かすためにこそ、PLM(製品ライフサイクル管理)やCPQ(見積作成支援)の活用が不可欠だと語る。
「属人的な業務が多い日本の製造業では、業務効率化だけでは限界があります。PLMやBOM(部品表)、CPQといった仕組みに『攻めの投資』を行い、提案力や生産性を構造的に高めるべきです」(田中氏)
ERP(基幹システム)は業務の継続性と実績管理に適した仕組みだが、PLMは設計や提案の起点から全社変革を支える成長基盤であり、全社規模の変革と成長を支える。
PLM中心の変革においては、CRMやCPQを活用し、提案の高度化・自動化による受注拡大・利益確保までを行い、CPQでの付加価値提案やBOP(製造工程表)自動作成による短納期化で効果を創出することが肝要となる。
PLMの成功に向けてはまず技術、販売、受注、メンテナンス、製造の目的別に5つのBOMをつなぎ、それらの運用方法をデザイン。そして設計のプロセス、ロジック、基準などをベースに技術情報のルールを体系的にひもとき、技術者の属人化を解消していく。
さらにPLMとCPQを連携させ、個別受注設計で付加価値を創出することも重要だ。「ERPはシンプルに導入し、PLMやBOMで競争力をアップするシステムを設計することが成功のポイントです」(田中氏)
また、属人化された技術情報を体系化するには時間がかかるといわれてきたが生成AIを活用し、技術者の「思考」全体を体系化・ルール化することが可能になった。CPQやBOMの顧客接点のデータと蓄積された実績データをひも付けてAIを活用することで、属人的な勘や経験値に頼らない予測や推奨提案を行える。顧客へ提供できる付加価値は飛躍的に向上するはずだ。
「日本の製造業が付加価値高く成長するために、20年以上にわたりPLM/BOMを中心に価値創出を考え続けてきました。未来に向けた実践的なディスカッションを始めていきましょう」と田中氏は結んだ。
AIを活用したPLM/BOM運用のモデル
仕様の関係性の分析といったマスタ作成の前処理はAIが検討し、最終確定は人が実施。ルールマスタの効率的な作成はAIを活用し、人が設計思想の「意思入れ」を行う
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