石崎 徹
専修大学 教授
第8回「日経BP Marketing Awards」の審査会に臨んだ。今回の審査も昨年に引き続き、評価の高いものから「グランプリ」「金賞」「銀賞」となった。今回も選りすぐりのエントリー作品ばかりで、純広告、Web、タイアップ、多メディア展開など多様な展開方法が取られていた。個々の作品は丹念に作り込まれていて、内容も濃く、高いマーケティング効果を発揮している。一方で、特にWeb上の記事的な展開に見られたが、ある程度フォーマットが出来上がっているためか、並べてみると似たような印象を受ける。ここからさらにクリエイティブもメディアの使い方も一工夫あると楽しみである。
グランプリに輝いたのは、「日経ものづくり」に掲載された兵神装備の「ヘイシン モーノポンプ」のシリーズ純広告である。「使えるポンプを、仲間に。」の共通したヘッドラインのもと、1970年代後半のテレビゲームを彷彿とさせる、ドット表示の勇者のキャラクターがモーノポンプを持って活躍するシリーズものとなっている。同誌の読者の中心である50代の技術者をターゲットにした広告とのことであるが、その多くはインベーダーゲームを皮切りにテレビゲームに夢中になった世代である。評者もちょうど小学校高学年で、百円玉を握りしめてゲームセンターへ行った懐かしい記憶がある。ターゲット世代の注意をぐっと引き、心を鷲掴みにするクリエイティブには心憎ささえ感じてしまう。クリエイティブとメディアが一致した、純広告の王道的な展開である。








