• なぜ、物流インフラがアフリカの 発展にとって最大の必要条件なのか?
  • アフリカの物流インフラづくりに 日本が協力できること
  • モザンビーク・ナカラ回廊をつくる!
  • ケニアのモンバサ港が東アフリカの 「シンガポール」になるとき
  • 日本の知恵と技術と金が、 アフリカの物流を変える!
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いきなりですが、質問です。
アフリカの成長に、最も重要で、でも今のところ最も足りない「もの」はなんでしょうか?

教育?
医療?
農業?
市場経済?
立派な政府?

いずれも安定した暮らしをするのには欠かせません。けれども、その前に絶対に用意しなければならないものがあるのです。

答えは……、道路と港なのです。
つまり物流インフラです。

なぜ物流インフラの整備が、医療や教育や農業以上に重要なのか。
市場経済の仕組みをつくりあげるよりも先に必要なのか。

アフリカの地図を眺めると、その理由がはっきりわかります

■

アフリカは大きい。ユーラシア大陸に継ぐ、世界2位の面積を誇る巨大大陸です。北米や南米より一回り以上も大きいのです。ヨーロッパ3つがアフリカの中に入ってしまうほど広大なのです。

アフリカは国の数も多い。その数54。アジアの48カ国、ヨーロッパの50カ国を上回り、一地域としては最もたくさんの国があります。

しかもアフリカには海のない国が多い。54あるアフリカの国のうち、海を持たない内陸国がいくつあるか。なんと16カ国もあります。東アジアと東南アジアで内陸国はモンゴルとラオスとネパールとブータンのたった4つ。世界の内陸国44カ国中16カ国と、36%がアフリカに集中しているのです。

土地が広い。国の数が多い。しかも内陸国が多い。

これが何を意味するのか。

それは、物流網の整備が経済成長のカギを握っている、ということを意味します。逆に言えば、道路がきっちり整備され、沿岸国の港が機能し、国境を超えた物流網ができないと、アフリカの生活も社会も経済も動かないのです。

国土の広い地域で頼りになる物流手段、移動手段といえば、まず頭に浮かぶのが鉄道です。アフリカには19世紀末から20世紀初頭の植民地時代に宗主国が敷設した鉄道がたくさんあります。

が、そのときの古い鉄道が今もそのまま使われているため老朽化がはなはだしい。今回取材したケニアにしてもモザンビークにしても、1日に数本しか動かない鉄道を目の当たりにしました。

このため、アフリカの大半の国では物流や人の移動を鉄道に頼るのは困難です。すると頼りになる手段は、自動車しかありません。

実際、アフリカでは、日本車のトヨタハイエースなどのワンボックスワゴンを改造した乗り合い小型バスや、乗り合いタクシーが、庶民の足となっているケースがとても多いのです。

ケニアでも、モザンビークでも、写真をご覧になればおわかりの通り、沢山の人たちがこうしたワゴンを足として使っています。物流に関しても、コンテナを牽引するトレーラーやトラックがアフリカにおける主役です。

では、自動車が走るのはどこか。道路です。

そこで最初の問いに戻ります。アフリカでは、自動車に物流も人の移動も頼り切っている。ところが、その自動車が走る道路整備が非常に遅れている。結果、アフリカの生活や社会や経済の大きな停滞要因になっているのです。

道路の多くは未舗装のままです。また、舗装されていても、大型トレーラーでコンテナを大量に運ぶには主要幹線道路が狭すぎたりします。

道路=物流網は、国という身体にとっていわば血管です。すばらしい身体を持っていても、血管がつまったら壊死してしまう。これは、そのまま道路と国の関係にも当てはまります。

移動手段が確保されていないと、とりわけアフリカのような広大な土地に住む場合、生きることそのものが難しくなるのです。学んだり、経済を大きくしたり、ということは夢のまた夢になってしまいます。

そのうえ、あらゆる商品、あらゆるサービスには割高な物流コストが乗ってきます。するとどうなるか。物価が高くなります。

実際、アフリカの多くの国では、所得水準からするととても物価が高い。これは現地を訪れてみるとよくわかります。ホテルの宿泊費にしても飲食代にしても、日本並みのところが多いのです。

しかも、これは「農業・食料編」でも詳しくレポートしますが、アフリカでは全般的に農業の生産性がきわめて低い。このため穀類をはじめ食料価格が割高です。これも物価を押し上げる要因となります。

物価が高いと、さらに深刻な問題を引き起こします。

国民の所得水準は低いのに、市民の生活は貧しく不便なままで、人件費が高くなってしまうのです。

結果、いまのアフリカは、かつてのアジアのように人件費が安くて製造業を移転するのに向いている地域にはなり得ていません。つまり、工場を誘致するのに向いていないのです。

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