• なぜ、物流インフラがアフリカの 発展にとって最大の必要条件なのか?
  • アフリカの物流インフラづくりに 日本が協力できること
  • モザンビーク・ナカラ回廊をつくる!
  • ケニアのモンバサ港が東アフリカの 「シンガポール」になるとき
  • 日本の知恵と技術と金が、 アフリカの物流を変える!
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こちらの問いについては、内陸国が圧倒的に多い、ということがその答えにつながります。

途上国が経済成長する際に不可欠なのは、先進国への輸出を増やすことです。資源や農産物といった一次産品に始まり、工場を誘致できたら今度は製品を輸出する。それが外貨獲得にむすびつき、経済成長の大きな原動力となる。

となると、絶対に欠かせないインフラが、港です。
港が整備されていなければ、貿易はできません。

ところが、アフリカには内陸国が16カ国もあります。これらの国は自前の港を物理的に持てません。欧米やアジアと貿易をしようとするならば、隣接した沿岸国の港を借りるほかないのです。

アフリカには、自前の港で貿易ができない国が16カ国もある。これが、アフリカの経済成長を阻害してきた大きな地理的要因のひとつだったのです。

東南アジアと比較すると、内陸国が多いというのが、いかに経済成長において不利に働くのかがわかります。

80年代から90年代にかけて、いち早く経済成長を遂げたタイ。その東にはカンボジア。西にはミャンマーがあります。カンボジアは内戦続きで経済成長を始めたのは1994年の内戦終了からここ15年ほど。ミャンマーがその門戸を対外的に開いたのは2011年から2012年にかけてです。

3国の経済成長の時期はばらばらでした。が、これら3国はそれぞれ自前の港を持っています。よって、それぞれの経済の成長速度や社会の変化に合わせた形で、独自に欧米やアジア先進国と貿易を開始できました。

アフリカだとこうはいきません。

もしある内陸国の社会情勢が安定して欧米やアジアと貿易を行おうとしても、隣接した沿岸国と仲が良くなかったり、あるいは沿岸国の政情が安定しなかったり、はては沿岸国の港湾設備が不十分で内陸国と整備された道路で結ばれていないと、単独で貿易を行うのは難しくなります。

つまり、他国の事情で自国の経済成長が左右されてしまうのです。

実際、こんなケースがありました。今回取材したケニアには、モンバサという大きな港湾都市があります。首都ナイロビから450キロ南東の海岸沿いに位置し、中世の昔からインド洋貿易の拠点として繁栄してきました。

ケニアは、このモンバサを内陸国の貿易まで請け負う多国間貿易のハブ港にし、経済特区を設け、リゾート施設も充実させ、いわば「アフリカ東海岸のシンガポール」のような場に育てようとしています。

今もケニアの西の隣国ウガンダやさらにその奥のルワンダ、ブルンジ、北の南スーダンといった内陸国にとって、モンバサは重要な物流拠点です。

ところが、2007年から2008年にかけて、ケニアのナイロビで大統領選にからんだ暴動が発生しました。その結果、ケニア国内の物流網が麻痺してしまったのです。モンバサに荷揚げされた荷物はすべてナイロビで足止めされました。

困ったのは隣国の内陸国ウガンダです。ガソリンをモンバサ港経由で輸入していたウガンダでは、ガソリンが一切入ってこなくなり、首都カンパラではガソリン不足で購入制限が出されたのです。

広大な大陸の中にあり、内陸国が多いアフリカにとって、道路や港湾といった物流インフラの整備が、社会と経済の成長に不可欠であり、市民の生活に欠かせない、ということがおわかりいただけたかと思います。

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