

世の中や時代が変わるとき、そこには必ずエンジニアの存在があります。彼らの発想や技術が「未来」をつくる原動力といっても過言ではありません。今回は3人のエンジニアの方に、「TMEIC(ティーマイク)の技術を通じて未来の産業や街をどう変えることができるか」をテーマに、自由に語ってもらいました。

みなさん、今日はわざわざお集まりいただきありがとうございます!
普段お仕事をされている中で、「この技術はこの問題を解決できるのではないか?」「こんな装置があればもっと便利になるのに」というアイディアが浮かぶことがあると思います。
自由に未来を想像することから、あっと驚く革新的な技術が生まれるかもしれません。
ということで、今日はTMEICの最先端技術を使えばこんな未来が待っているかもしれない、というアイディアをざっくばらんにお話いただければと思います。


太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーを用いた発電方式は環境には優しいものの、自然現象に依存するので発電量の制御が難しいのが欠点です。
超電導の技術を使った蓄電が実用化されるともっと便利になるな、と思っています。

超電導現象とは、ある種の金属・合金・酸化物を一定温度以下まで冷却したとき、電気抵抗がゼロになる現象ですね。超電導状態となったコイル(超電導コイル)に一度電流を流すと、抵抗がないので熱を発生することもなく、エネルギーの損失も起こりませんので、電流は永久に流れ続けます。
今のところ実用化している超電導機器は、液体ヘリウム温度(-269℃)で超電導となるものがほとんどですが、最近では液体窒素温度(-196℃)で超電導となる高温超電導材料の開発も大きく進展していますね。

超電導磁気エネルギー貯蔵 (SMES: Superconducting Magnetic Energy Storage) 装置はすでに実用化されていて、TMEICでも電力変換の部分を担当しています。
電気エネルギーを電池に貯めるとタイムラグがありますが、コイルに貯めると高速で貯蔵・放出でき、電力量も瞬時に調整できるので使い勝手が良いのです。ですから、再生可能エネルギーを用いた発電方式と組み合わせると自然現象に合わせて安定的に電力を供給できるはずです。

超電導コイルは蓄電以外にも、船舶用のエネルギーにも有効だと考えています。今、大きなものを運ぶのに船が便利ですが、輸送時間がかかる上に、枯渇が心配される石油を使っています。また、エンジン周りの騒音はかなりのものです。

エンジンを電気駆動にするとモータと発電機を別々のところに設置できますから、船のレイアウトの自由度は上がりますね。

しかも、船には浮力という大きなアドバンテージがあります。乗用車が250馬力必要なのに比べて、船ならば、会議室4つ分ほどの面積をたった500馬力程度の力で動かすことができる。地上に比べて少ないエネルギーで前に進むので、太陽光や超電導蓄電がうまく活用できそうですよね。


TMEICではモータや発電機を冷やす大容量の冷却ファンも作っていますが、非常に巨大なものがあれば、空気中に混じった有害物質を吹き飛ばすことも可能かもしれませんね!

なるほど!
それはスケールの大きな発送ですね。雲を吹き飛ばせば、台風や集中豪雨を防ぐこともできそうです。地上に影響を及ぼす空気の流れは上空10Kmぐらいまでと言われていますから、直径10Kmくらいの巨大ファンができればあらゆるものを寄せ付けないでしょうね。

スギ花粉などアレルギーの原因物質も防いでもらえるとありがたいです。吹き飛ばすこともできますが、吸い込むという選択肢もありますよね。

そうですね!
スギ花粉などは山から飛んでくるわけですから、市街地との境界線にラッパ状の巨大な掃除機のようなものを設置して花粉や有害物質を吸い込む。そして、地下に設置したパイプラインに送り込んで人のいない場所に廃棄する。その際に使うモータ技術もTMEICのものが活用できそうですね。



私が常々思っているのは、工場でどうしても発生してしまう騒音や振動、地震や台風、雷といった、あまりありがたくないエネルギーも有効活用できないかな、ということです。

世界で1年間に使われるエネルギーは4.5×10の20乗ジュールです。1回の台風で発生するエネルギーはこの10分の1なので、大きな台風1回分のエネルギーを取り出せれば、全世界の約1ヶ月分の電力がまかなえる、と考えることもできますね。

台風が発生したら自動制御でついていく風力発電が開発できたらいいですよね。取り出したエネルギーはマイクロ波で飛ばせるといいですね。台風は夏しか発生しないので、余剰電力は超電導の蓄電技術を使って冬に備える、なんてこともできるかもしれません。

小屋さんが先ほどおっしゃられた、騒音や振動をエネルギーにする、という着眼点もユニークですよね。騒音や振動が出ないことが人間や環境そのものにとってはベストかもしれませんが、ものづくりをする限りそれは避けられない。ならば、有効活用しようという視点はエンジニアの方ならではかもしれませんね。
