独自のフラッシュモジュールを
強みに躍進する

Everpure(ピュア・ストレージ・ジャパン株式会社)
プリンシパル・テクノロジスト
岩本 知博氏
AIによる業務の自動化・効率化を目指す前に考えるべきことがある。それは、生成AIもエージェントAIも、「データがなければ動けない」ということだ。
「データを保管・管理するためのプラットフォームがストレージです。ストレージ自体をAI向けに最適化するほか、その運用やデータ管理もAIによって自動化・効率化することが、AIのポテンシャルを引き出す上でのカギを握ります」とEverpure(ピュア・ストレージ・ジャパン)の岩本 知博氏は言う。
米Everpure(旧Pure Storage)は2009年に米国で創業したストレージベンダーである。創業当初からオールフラッシュ技術に着目し、2020年にはハードディスク同等の価格帯でフラッシュを提供できるQLC(Quad Level Cell)タイプの製品を他社に先駆けて市場投入した。ブロック型/ファイル型/オブジェクト型を問わず、あらゆるストレージ領域で急速に存在感を強めており、現在は日本国内でもトップクラスのシェアを誇っている。
「最大の特長は、汎用的なSSDを外部から調達して製品に組み込むのではなく、DirectFlashモジュール(DFM)と呼ぶ独自のフラッシュモジュールを自社開発している点です。NANDチップのみを調達し、DFMを自社開発してストレージOS自体で直接制御することで、市販のSSDをはるかに凌ぐ超大容量化とTCO(総保有コスト)の最小化を実現しているのです」(岩本氏)
これにより、1本当たり300TBの大容量モジュールを実現。3Uサイズ(1200W)の筐体で約6.6PB(実効容量)のデータを収容できる計算だ。近い将来には、1本当たり600TBのモジュールをリリースする計画もあるという(図1)。
「最近はAIデータセンターへの投資が急増しており、その結果として価格・在庫の両面でメモリーの調達が困難になっています。当社であれば、自社でモジュールを設計しているため価格高騰の影響を受けにくく、納期遅延も起こさず安定した供給が可能です」と岩本氏は説明する。




