Generative AI Conference REVIEW
Generative AI Conference REVIEW

サテライトオフィス

4000社が選んだ「AI働き方改革」
創造的な業務へ転換する秘策とは

近内 伸夫 氏

近内 伸夫

株式会社サテライトオフィス
カスタマーサクセス部・マネージャー

サテライトオフィスは、まだクラウドやリモートワークが普及する前から「サテライト環境で業務ができるように」という強い思いから設立された企業だ。Google WorkspaceやMicrosoft 365、LINE WORKSなどのSaaS型ビジネススイートの販売から導入支援、導入後のサポートを手掛けている。また、単なるツール提供だけではなく、Google Workspaceと連携する独自のアドオンやAPI連携開発の技術力により、顧客の課題に素早く対応している。

同社が近年顧客の課題解決に不可欠な存在と捉えているのが生成AIである。もっとも、総務省のデータによると日本国内における生成AI利用率は、まだ26.7%にとどまっているという現状がある。

同社の近内伸夫氏は「生成AIサービスの利用経験はアメリカでは7割、中国では8割に及び、日本は大きな遅れをとっている。しかし、周りがまだ始めていない今だからこそ、少し先に一歩を踏み出すだけで大きなアドバンテージとなる」と、AIの早期導入の重要性を強調した。

10時間のタスクがわずか5分に今すぐ活用するべきAIツールとは

AI活用に関する課題がある中、同社が提供するオリジナルのAIツールが「サテライトAI」である。導入社数はリリース後3年で4000社を突破。簡単にインストールでき、AIツールの本格活用を迅速に開始できる。複数のLLMを採用しており、入力した情報はモデルの学習に利用されず、ユーザー制御やログ管理など機能を搭載しているため、セキュリティの懸念も不要だ。

サテライトAIでは現在、業務効率化に向けた16種類のツールを提供しているが、近内氏は代表的な3つのツールと利用シーンを紹介した。1つ目は「取引先企業の調査とレポート作成」である。生成AIへの簡単な指示のみで、AI側がレポートの構成を提案し、それに沿って詳細な調査報告を作成する。SWOT分析を依頼することも可能だ。

2つ目は「新商品の提案準備」であり、決算書の分析・比較やデータからの将来予測、報告書の作成など様々なタスクをAIが一気通貫で自動化できる。最大10時間かかっていた作業が5分にまで短縮されたケースもあるという。

最後が「会議の議事録を作成」だ。音声ファイルの確認、文字起こし、実際の報告や議事録の作成など、人が行っていたタスクを自動化する。

生成AI活用の成否は適切なプロンプトによっても左右されるが、これを全従業員に習熟させるのは難しいという課題がある。しかし、サテライトAIではプロンプトの入力補助機能があるため、AIに慣れていない初心者でもレベルの高いプロンプトを利用できる点も大きな特徴だ。

サテライトAI
プロンプト補助機能により、全ユーザーがレベルの高いプロンプト活用が可能になる

プロンプト補助によるスキル標準化で活用を促進する取り組みも

講演にて近内氏は、同社の支援の下でAIを導入して大きな成果を挙げている事例を紹介した。まず、あるコンサルティング会社では、GoogleのGeminiをいち早く導入し、業務効率を劇的に向上させた。その結果として「顧客に向き合う時間が大幅に増加した」という成果を挙げている。AIが生み出した時間を、価値の高い人間にしかできない仕事に充てている好例だ。

もう1つ、ある自治体では7000人の職員がサテライトAIを使って業務効率化に成功している。具体的には、音声データをアップロードするだけで報告書や議事録を作成したり、独自の文書チェックルールをAIにあらかじめ学習した上で推論させるRAGの仕組みを用いて文書の校正作業をAIで自動化するなどの取り組みを行っている。

また、同自治体では生成AIのプロンプト教育にも課題を抱えていたが、先述したAIのプロンプト補助機能を活用することで職員のAI利用レベルの標準化を図っている。

近内氏は「AIは退屈な手作業の時間を劇的に減らす代わりに、より創造的な仕事に集中できるようになり、そして私たちの能力を高めてくれる。このサイクルを誰よりも早く回せることが企業にとって最強の武器になる」と締めくくった。

サテライトオフィス

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