
COLUMN2019.11.22
時計の専門家は時計をどう選ぶのか? プロが自腹で買った本気時計
時計ジャーナリスト鈴木裕之 氏
ビジネス誌でこんなこと言っちゃマズイんでしょうけど、僕はデイト表示がダメなんです。ビジネスウォッチのセオリーだと、秒針がセンターセコンドで見やすく、カレンダーが付いていて、なぜかブレスレットが好まれますよね。僕の場合はそれが全部ダメ。時計ジャーナリストという仕事も、一般のビジネスパーソンと変わらず、ミーティングや取材が終わったら後はひたすらデスクワーク。PCと格闘です。ノートPCを使うので、ブレスレットだと両方にキズが入っちゃうんですよ。あとカレンダーはかなり考えて設計しないとデザインを壊しちゃう。
僕はクラシカルな時計が好みなので、自然とスモールサイズが増えてしまった。40㎜オーバーの時計なんて1本も持っていなかったんです。そんな時に出会ったのが、モリッツ・グロスマンのベヌー・ピュア。旧東ドイツの新興ブランドなんですけど、今もハンドクラフトを大切にしている。僕はファッション系よりもメカニズム重視の記事が多いんですが、要するに“機械好き”の感性にズバッと刺さってしまった。だってこれ、設計が昔の懐中時計そのままですよ。あとダイヤルがシンプルな分、針の美しさが際立ちますよね。革バンドだけはIWCのポルトギーゼ用に変えています。なぜか一方が長いので、尾錠がPCに当たらない位置までズレてくれるんです。20㎜幅なのでいろいろな時計に使えるし、デスクワークが多い方にオススメです(笑)。

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