日経ビジネスオンラインスペシャル

LEADERS INTERVIEW2018.11.23

リーダーが語る「経営と相棒時計」

時間だけは、信用できる等身大の自分を表す証

キッズライン 代表取締役社長 経沢 香保子 氏

経沢香保子氏

「『まさか』という予期せぬことが人生には起こるもの。それを乗り越えられるのは、自分の心の持ちようと時間だけです。お金の価値は変化するけれど、時間だけは何があっても信頼できる。その時間を自分らしく過ごしたいなと思うようになりました」

26歳で女性マーケティング会社、トレンダーズを創業した経沢香保子氏。当時女性社長として最年少となる39歳で、東証マザーズ上場を果たした。前職を退任した現在、ベビーシッターのマッチングサービスを運営する、キッズラインの舵をとる。

「前職を辞めた時、断捨離してそれまで持っていた時計もほとんど手放したんです。そんな時、グランドセイコーに出合いました。誠実な印象があって、嫌味じゃない。しかも白はどんな服にも合わせやすいんです。キッズラインも質実剛健な企業なので、セイコーのもの作りの思想に憧れました。すごく今の自分らしい時計だなと感じます。重要な場面で、着けることが多いですね」

グランドセイコー「STGF291」
ダイヤモンドが囲むベゼルが清楚で上品な印象を与える、グランドセイコー「STGF291」。「時間は、命そのもの。時間があれば何でもやり遂げられると信じています」と経沢氏。

新会社起業のきっかけは、ごく個人的な体験だった。トレンダーズ社長となって数年後、長女を妊娠。だが、彼女は先天的な難病を抱えていた。4歳で亡くなるまで、仕事と介護に明け暮れる日々が続いた。

「保育園に預けられないため、それ以外の方法を探した時、ベビーシッターのことを知りました。サービスは非常に心強いものでしたが、入会金や利用料金が高かったり依頼のためのやりとりが紙ベースだったりして、より使いやすいものがないか必死で探しました。インターネットの掲示板でベビーシッターを探すサイトも利用したけれど、匿名同士なので不安も大きかった。以来、もっと個人と個人が直接つながり、安心してやりとりできる方法があるのではないかとずっと考え続け、4年前、ようやく事業を始めるに至ったんです」

ちなみに、新事業を始めた際、10年来仕事を支えてくれていた信頼する女性が、新会社についてきてくれたそうだ。

「その方の名前が、実は『セイコ』なんですよ(笑)。英語で書くと『SEIKO』。セイコーのおかげで世界で通用する日本の名前になったと思うんです。時計を見るたびに彼女のことを思い出して励まされるし、私も世界で通用する日本発の経営者になりたいという思いを強くさせられます」

文=安藤夏樹、いなもあきこ 写真=阿部 了、吉澤健太、古川義高

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