• なぜ、物流インフラがアフリカの 発展にとって最大の必要条件なのか?
  • アフリカの物流インフラづくりに 日本が協力できること
  • モザンビーク・ナカラ回廊をつくる!
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  • 日本の知恵と技術と金が、 アフリカの物流を変える!
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倉科

理想をいえば、内陸国から隣国の沿岸国の港までの間に、きれいに舗装された大型幹線道路があり、そこをタンクローリーやコンテナを積んだトラックが高速で通行できればいいわけですね。

池上

どうすれば、その理想を実現できますか?

倉科

今、提案しているのは、沿岸国と内陸国がタッグを組み、いっしょに港と道路をつなげた、回廊状の巨大物流インフラを一気に整備しようという「回廊整備」です。

すでに、南アフリカ、モザンビーク、ザンビアといった南部アフリカ15カ国で構成する南部アフリカ開発共同体では、沿岸国の港から隣国までを大型幹線道路をバイバス状につなぎ、物流の動脈網を築く、18の回廊整備計画を打ち出しています。

池上

この回廊がすべて出来上がったら、アフリカ南部の物流の問題は一気に解決しそうですね。

倉科

とはいっても、現実的にはコスト面や政治面ですぐに全部を同時に整備するのは不可能です。そこでJICAでは、このうち、内陸国の発展のために優先度が高い8つの回廊に的を絞り、事業計画を立てました。

池上

今回訪れたモザンビークを拠点とする回廊も候補に入っていましたね。

倉科

ナカラ経済回廊です。ナカラはモザンビーク北部沿岸に位置する歴史ある港町で、中世よりインド洋貿易の拠点の一つとして、ポルトガルや中東やインドの商人たちでにぎわってきました。

池上

実際に訪れてびっくりしたのですが、ナカラ港からほど近いモザンビーク島は、安土桃山時代のキリシタン大名がポルトガルに送り込んだ天正少年使節団、伊東マンショや千々石ミゲルらが、日本への帰り道、半年に渡って滞在したそうですね。500年前から日本とも縁があった場所だったわけです。

倉科

歴史あるナカラですが、モザンビークは1975年から1992年まで内戦が続き、ナカラも戦場となり、結果、開発が著しく遅れてしまいました。そこで、このナカラ港をアフリカ開発銀行とJICAで手を組んで再開発を行い、南部アフリカの一大貿易港に育てようとしているところです。

池上

港湾としての可能性は?

倉科

中世から栄えただけあってナカラは天然の良港として恵まれています。水深が14mもあるため、浚渫作業を行わなくても大型船が入港できます。アフリカの南部でかつインド洋に面しているため、日本を含む東アジア、東南アジア、インド、そして中東やヨーロッパ、はては南米やオーストラリアと、さまざまな地域にもアクセスしやすい利点があります。すでに日本の船も2週間に1度は入港しています。

池上

回廊ということは、この港から幹線道路を内陸へ伸ばしていくわけですね。

倉科

はい。地域最大の都市ナンプラとさらに西部の都市クアンバとを結ぶ幹線道路の改善事業に、すでにとりかかっています。ナンプラからナカラまでの200キロはすでに整備済みですので、完成すれば一気に500キロ、東京から新大阪の距離に匹敵する道路網が出来上がります。

また北部にあるモンテプエスとリシンガの間にも、道路を造っています。今ある道は、舗装されていなくて、雨期になると通るのが難しいような道ですがこの地域は1300メートル級の高地で、周辺は農地に適しています。すでに、キャッサバや大豆、トウモロコシなどを栽培しているので、道路が完成すればこうした作物の輸出も可能となります。

このナカラ回廊は、ザンビアで南北回廊に繋がり、そのさきでトランスカプリピ回廊に繋がって、最終的にはアフリカ大陸の西側、ナミビアのウォルビスベイ港まで到達する計画になっています。

池上

道路さえつくれば、輸出入にかかる時間が削減され、コストも減り、経済は活性化するのでしょうか?

倉科

残念ながら、それだけではダメです。輸出入に時間がかかり、コストが高い理由は、「移送距離が長く道路状況が良くないから」だけではないのです。

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