Rubrik Japan株式会社
執行役員
営業本部 本部長
矢吹 洋介氏
ランサムウエア攻撃の被害報告が後を絶たない。リスクは高まる一方だが、一方で「うちはバックアップを取っているから大丈夫」と考えている企業・組織は多いのではないだろうか。
「その考えは危険です。実際、ランサムウエア被害にあった企業の9割は何らかのバックアップを取得していましたが、その3/4がバックアップからの復旧に失敗したと答えています
※」と指摘するのは、Rubrik Japanの矢吹 洋介氏だ。バックアップデータ自体がランサムウエアによって暗号化されたことで、打つ手がなくなったのである。
たとえクラウドにシステムを移行してもランサムウエアからは逃れられない。2025年4月には、ある会社が利用するクラウドサービスの認証情報が乗っ取られ、バックアップを含むデータが削除されるという事例も発生している。
「ランサムウエア攻撃の被害のうち、約50%は調査費用が1000万円以上、復旧期間が2カ月以上になるというデータもあります
※。その間は業務が停止するため、一時的なトラブルにとどまらず、何百億円もの機会損失、何十億円もの特損に繋がるなど、長期的かつ深刻な経営リスクにつながってしまうのです」(矢吹氏)
企業・組織のセキュリティー投資額は年々増加傾向にあるといわれる。にもかかわらず、なぜこのような状況が起こっているのか。考えられる理由の1つは、対策が従来型の境界防御に偏っており、被害からの復旧に目が向いていないことだという。
「当然、攻撃を防ぐ視点は大切ですが、防げないことを前提として被害を最小化し、早期に業務を再開するための備えこそが求められています」と矢吹氏は強調する。これが今、世界のセキュリティー業界で重視されているサイバーレジリエンスの考え方だ。攻撃を100%防ぐことが不可能な時代だからこそ、速く、確実に復旧させることを経営上の重要な判断軸にすべきなのだ。