
いかにビジネス戦略とバックエンドシステムの調和を図るか。これは多くの企業にとって重要なテーマだ。しかし、デジタル人材不足が、その実現を阻む大きな障壁となっている。そこでアピアンジャパンでは、AI活用型ローコード開発プラットフォームを提供。容易にアプリケーションを設計・開発できるローコード開発の優位性に加え、AIやRPAなどと自在に連携するプラットフォームにより、企業DXと継続的なイノベーションを支援している。

経済産業省が発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査」によると、2030年には79万人のIT人材が不足すると試算されている。そうした中、高度なコーディング技術を備えた開発者でなくとも、短期間で容易に高品質のアプリケーションを作成できる「ローコード開発」が注目されている。
その一方、一般的なローコード開発プラットフォームは大規模で複雑なシステム開発には不向きとされ、従来のスクラッチ開発と比べると信頼性や拡張性、システム全体の統合性などでは一歩劣ると評価されていた。
こうした課題を解決するため、アピアンが提供しているのがAppian Platformだ。「Appian Platformは、お客様のビジネスプロセスをエンド・ツー・エンドで設計、自動化、最適化できるプラットフォームです。ローコードによる高速なアプリケーション開発を可能にし、AI、RPA、外部サービスなどと連携する高い拡張性を備えています。信頼性と安全性を兼ね備えた高いスケーラビリティを誇り、金融系の基幹システムと接続を必要とする大規模なエンタープライズシステムにも対応します」とアピアンの大山 博司氏は語る。
米国に本社を構えるアピアンは1999年に設立されたローコード開発とデジタルプロセスオートメーションのソフトウエア企業。世界に22の事業所を持ち、2021年には日本オフィスを開設。同社が開発したAppian Platformは、ガートナー、フォレスター、エベレスト・グループといった世界的リサーチ&アドバイザリ機関からグローバルリーダーとして高い評価を獲得している。
Appian Platformの最大の特長はその設計思想にある。シンプルなドラッグ&ドロップの操作によって画面を確認しながら、アプリケーション、ワークフロー、画面、データ操作などのすべてを構築できる。グラフィカルにプロセスモデルを描くことで、ビジネスルールの実行、他システムとの連携、プロセスのスケジュールと自動実行、ユーザーへの作業割当などが行え、使いやすいワークフローへ自動変換してくれる。
「Appian Platformでは統合されたワークフロー、RPA、AI、IDP、APIによってあらゆるプロセスを自動化する“プロセスオートメーション”と、業務ごとにサイロ化されているデータを仮想的に統合し、既存システムを改修することなくプロセスオートメーションと連携させる“データファブリック”を活用できます。これにより、ビジネス環境が変化しても、短期間でビジネスプロセスを再調整できるようになります。また、直観的で分かりやすいプロセスマイニング(プロセスの可視化・分析)機能により、ビジネス環境の変化に応じて発生した課題やボトルネックを早期に発見し、業務プロセスを継続的に進化させることもできます」と大山氏は説明する。
同時にAppian Platformは、お客様の顧客、パートナーから送られてくるデータもビジネスプロセスの効率化の対象とすることができるので、既存のアプリケーションと外部サービスを接続して連携統合したりと、幅広いビジネスのDXに対応できるわけだ。
それでは実際にどのようなことが可能になるのか。大山氏はAppian PlatformによるDXへのアプローチを4つの機能に分けて説明する。
1つ目は、業務の完全自動化を実現する「プロセスオートメーション」だ。人間による作業、AI、RPA、 既存システムとのAPI連携を業務の流れに応じて開発・設計することができる。従来、RPAを活用することで部分的な自動化が行われていたような場合は、その前後の業務プロセスをAppian Platform上で統合すれば、一貫したプロセスの統合・自動化が行える。
2つ目は、冒頭でも説明をしたシステム間のサイロ化されて管理されたデータを仮想統合し強力なアプリケーションを構築する「データファブリック」だ。
「このアーキテクチャを活用する事で、既存のシステムを改修することなく、業務ごとの仮想データをビジネスプロセスの関連する業務とのみ連携するため、短期間でのシステム開発が可能です。まずは小さな業務領域から適用し、個々のビジネスプロセスを成熟化させていく。そしてそれぞれのビジネスプロセスがうまく整流化できるようになってきたタイミングで関連付ければ、ビジネスプロセス全体の整合性を保ちつつ、段階的に進化させていくことができます」(大山氏)
データファブリックでは、部門ごとにサイロ化されたデータを仮想的に1つのデータモデルにつなぎ合わせ、最適な状態に維持。関連する部門のシステムとスムーズに連携できる
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3つ目は「AI」だ。「Appian Platformでは、お客様内の閉じられた環境で管理されたデータをもとにAIの技術を活用して業務プロセスの中での意思決定に役立てていくことを想定しています」と大山氏は話す。例えば、外部から送られてくる文書やメールを分類する作業の自動化、文書やメールに含まれるPII情報(個人情報)の抽出、ドキュメントの要約などを、AIを活用して自動化し、ビジネスプロセスの効率向上を目指している。
その実現に向け、データとAIモデルを安全に保管する「Private AI」、業務に必要なAI設計を支援する「AI Copilot」、ビジネスに合わせたカスタムAIモデルを作成できる「AI Skills」といった機能を提供している。
Appianが提供するAI機能を活用すれば、自社業務に合わせたカスタムAIをスピーディーに開発し、大量のコンテンツをプライバシーを保ちながら効率的に処理することができる
4つ目の「エラスティック・プロセス・エンジン」は、新たに発表された機能で、自動化プロセスの大量処理トランザクションデータをサポートする拡張性の高いプロセス実行エンジンだ。現行エンジンの10~100倍の大量なトランザクションデータを処理が可能になる。
こうした点が評価され、Appian Platformはグローバル市場で豊富な導入実績を持つ。適用領域も銀行、保険、ライフサイエンス、ヘルスケア、製薬、テレコム/メディア、運輸、製造業と幅広い。
「英国に本社を持つ保険会社A社(社員数約3万3千人、顧客数約36百万人)様のコンタクトセンターでは、お客様からの問い合わせに対して、オペレーターが回答に必要なデータを、多い時には22個の個別に管理されたデータを確認する必要がありました。Appianの機能を活用する事で、複数のデータを仮想的な一つのデータプラットフォーム環境に置き、オペレーターは一つの画面からお客様の情報を確認しながら必要なビジネスプロセスを進めることができるようになりました。この事により、長い時は45分程度かかっていた業務が5分以内で回答できる様になり、お客様へのサービス対応時間を約9倍向上頂く事ができました」
複雑なエンタープライズアプリケーションも短期間で統合し、エンド・ツー・エンドのプロセスオーケストレーションを実現するAppian Platform。業務プロセスや生産性の変革でDXを実現したい企業には有効なソリューションの1つといえるだろう。
