
リアルタイムな情報共有と意思決定の迅速化をいかに図っていくか。これは、時々刻々と変化する現在の市場環境において、重要なポイントだといえるだろう。そうした観点から注目を集めているのが「Smartsheet(スマートシート)」だ。これは直感的に操作できるクラウド型のエンタープライズ向け業務管理プラットフォーム。リアルタイムのデータ管理・共有はもちろん、複数人での編集や経営層へのレポート作成など、迅速なビジネス判断を支援するという。

DXを進めるには、組織構造をアジリティの高い状態にする必要がある。最新の情報を素早く共有し、現場と経営の距離を縮め、スピード感のある意思決定を行う――その継続なしには千変万化する市場で競争優位に立つことは難しい。
しかし日本では「必要な情報へアクセスできない」「最新情報がどこにあるか分からない」「業務プロセスが標準化されていない」といった課題を抱える企業が少なくない。
「情報のサイロ化は業務の非効率化やビジネス判断の長期化を招き、属人的な業務プロセスはサービスや品質の低下につながります。部門をまたいだプロジェクトで情報をリアルタイムに共有し、現場と経営が情報を可視化できる環境があれば、タイムリーなビジネス判断と実行につなげることができます。その実現に向けて当社が提供しているのがSmartsheetです」と、Smartsheet Japanの長野 光生氏は語る。
Smartsheetは2005年に米国で創業したソフトウエアベンダーだ。同社が開発したエンタープライズ向け業務管理プラットフォームSmartsheetは世界190カ国、1300万ユーザーに活用されており、世界的なソフトウエア・レビューサイト「G2.com」ではトップレベルの高い評価を獲得している。
Smartsheetの大きな特長は、普段から使い慣れたExcelライクなUIにある。
「米国の創業メンバーが新しいソフトウエアを開発する際、企業の経営者はどのような機能を求めているのか、どういったUIなら使いやすいかを熱心にヒアリングしたそうです。その結果、いま現場で起こっていることが経営層にもすぐ伝わる機能がほしい、操作性は使い慣れたExcelやメールに近いものがいいという感触を得ました。それがSmartsheet誕生のきっかけとなったのです」と長野氏は振り返る。
ただし、Smartsheetは単なるスプレッドシートではない。縦横のグリッドレイアウトで作業の土台となる「シート」、社内外のユーザーが情報を入力してシートに送る「フォーム」、複数シートから重要データを抽出して報告・共有できる「レポート」、外部コンテンツも含めたあらゆる情報をビジュアルに表示しながらチームメンバーや経営層などで共有できる「ダッシュボード」など、多様な機能が用意されている(図1)。
Smartsheetには様々な機能が搭載されている。フォーム、シート、レポート、ダッシュボードといった機能を組み合わせ、自社に最適な業務アプリケーションを構築できる
さらに情報の受け渡しを自動化するワークフロー機能も搭載。無料のテンプレートも多数公開されており、ユーザーはこれらのテンプレートをノーコードで組み合わせるだけで、業務にフィットしたオリジナルのソリューションを構築できる。すべてがクラウドサービスなので社内にサーバーを用意する必要もない。
Smartsheetでは、様々な業種別ユースケースに基づいた活用例として、長野氏は3つのユースケースを紹介する。
1つ目は「名簿・顧客管理」だ。企業がイベントなどを開催する場合、顧客からの申し込みの受付、集客状況の把握と共有、顧客への案内メールの送信など、複数の業務が想定される。Smartsheetでは申し込み受付に「フォーム」を使う。フォームはイベント告知ページなどに掲載したQRコード(QRコードの生成は別サービスを利用)からスマートフォンで簡単にアクセスさせることが可能。入力された氏名、企業名、メールアドレスなどの顧客情報は「シート」へ自動集計されていき、イベント運営者はいつでもリアルタイムに集客情報を確認できる。「ダッシュボード」を作成して社内関係者と情報共有することも簡単だ。さらに設定したチェックボックスにチェックを入れると、自動で顧客に案内メールを送信することもできる(図2)。
ダッシュボードはSmartsheetの作業をビジュアルに表現し、プロジェクトのステータスやKPIなどの情報を1カ所にまとめて関係者と共有するのに役立つ
「Smartsheetのダッシュボードを見て登録人数がイベントの定員に達していないといった場合、上長がさらなる集客活動を行うかどうかといった判断を迅速に判断することができます。当社でもこの名簿・顧客管理を活用して、定期的なユーザー会のご案内を管理しています」(長野氏)。
2つ目は「安全管理」である。様々なリスクが伴う現場作業で情報を可視化することにより、適切なビジネス判断が行えるようにするわけだ。
「建築業界のお客様などで利用されているユースケースになります。通常、建築会社は複数の建築現場を管理しています。それらの現場で働く従業員が、建機に問題が発生した、事故が起こったというような場合、スマートフォンで撮影した写真と報告内容を、現場にあるQRコードを読み取って、簡単かつ迅速にSmartsheetのシートへ送信できるようにしています。情報を一元管理している本社側では、Smartsheetを見て、対策の優先順位付けを設定しながら社内関係者と情報を共有。経営層もダッシュボードで各現場の状況をリアルタイムに把握できるので、迅速な対応策を指示することが可能です。また、ある現場の報告件数が先月より増加しているといった数値も把握できるため、その建築現場の担当者と早急に話し合い、状況を改善するための対策を立てることが可能になります」(長野氏)
3つ目は「新規店舗開発」だ。フランチャイズチェーンのように多店舗を展開する企業では、各店舗で担当者が異なるケースが多い。そのため新規店舗をオープンする際に必要なステップ(物件探し、内装工事、仕入れ業者の検討、人材採用など)が抜けてしまい、開店時期や提供するサービスに問題が生じるケースが出てしまう。だがSmartsheetで各担当者がチェックリストを共有すれば、統一されたプロセスで作業漏れや属人化を回避できる。本社側の管理者もダッシュボードで各店舗の進捗状況をリアルタイムに把握しながら、問題の対応策を素早く講じられるようになる。
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ビジネス現場で必要とされるソリューションは、クラウドサービスであっても導入まで数カ月かかるのが一般的だ。しかしSmartsheetは、多彩なテンプレートも用意されているため、先に触れたユースケースなら数日から数週間で構築できる。加えて、柔軟なカスタマイズも可能なため、小規模なプロジェクトから複雑なプロセスを内包する大規模なプロジェクトまで幅広いビジネスシーンで活用できるという。
実際、講演では「リクエスト管理」のテンプレートを使ったデモを披露された。社内のIT部門にユーザーがフォームで質問を行い、管理者がダッシュボードで問い合わせ内容と回答状況をリアルタイムにモニタリングできる状況を再現した。
「Smartsheetでは、社内外からフォームに入力すると、ただちに管理者のダッシュボードで内容の確認・共有ができます。幅広いプロジェクトに対応できる汎用性の高さ、情報共有によるコラボレーションの容易性、そしてExcelに近い操作性で誰もが使いやすい点も、他の業務管理ツールにはない大きな特長です」と長野氏は話す。
使い慣れたUIで、情報のサイロ化やビジネス判断の長期化を解決するSmartsheet。現在、30日間無料のトライアルキャンペーンが行われている。もし興味があればまずは実際にその機能を試してみてはいかがだろうか。
