石井 昌彦
博報堂DYメディアパートナーズ 執行役員 新聞・雑誌総括担当
「日経BP広告賞」が「日経BP Marketing Awards」にアップデートして5年目。名前が変われば、中身も変わる、ということで過去のグランプリを振り返ってみるとすべてデジタルマーケティングの要素が入ったストラテジック系の作品ばかり。しかし今回の「兵神装備」はクリエーティブ部門から堂々の勝ち上がりで見事、グランプリ。昨年も「銀河鉄道999」を使ったグラフィックで存在感を示していたが、今回は「ホイチョイ・プロダクションズ」を起用した純粋雑誌広告で、今年を代表する座を射止めた。全6回のシリーズの途中でひと月掲載が空いた際、読者から「楽しみにしていたのに…」というクレームが入ったとのエピソードは強いコンテンツはターゲットとの強いエンゲージの基本であることを示していると思う。今回の受賞をデジタルが存在しなかった時代の懐古として捉えるのではなく、デジタルという手法を得てさらに進化するコンテンツマーケティングの要諦の確認として称賛したい。
今年はクリエーティブ部門のグランプリ獲得によって、クリエーティブとストラテジックという二分法も意味があったように思うが、個人的には表現なき戦略も、戦略性を欠いたクリエーティブも存在しない、と信じているので、審査員に参加して2年目になっても、カテゴリー分類に微妙な違和感を持った。もしかしたら、クリエーティブ部門を表現の巧拙を議論するクラフト部門、ストラテジック部門を戦略性の新しさを議論する統合マーケティング部門、とするのはどうであろう? と妄想したりした。雑誌広告がデジタルトランスフォーメーションしている今だからこそ評価の視点もアップデートすべきなのでは?









