【クリエーティブ部門 最優秀賞|SUS】日経BP Marketing Awards 2019

受賞者インタビュークリエーティブ部門 最優秀賞

SUS 製品そのものの訴求力により
読者の心をつかみ購買意欲を刺激

写真:柏木 栄治 氏

柏木 栄治
SUS 株式会社
取締役
第1開発グループ担当

大久保 日経ものづくりの7月号と8月号に掲載した広告「学べる、試せる、からくり教材」がクリエーティブ部門の最優秀賞を受賞されました。この広告を企画した経緯をお聞かせください。

柏木 弊社では、アルミフレームを用いた製造業向けの部材や建材ほか、アルミ押出成型技術を駆使した改善アイテムやユニット製品などの開発、製造、販売を手がけています。メインの商材は大きく分けて2つ。一つは角型のアルミパイプ構造材、もう一つは今回受賞した広告でも使用している丸型の「アルミパイプ構造材GF」です。この「アルミパイプ構造材GF」は2001 年に発売した弊社のオリジナル製品で、ボルト1 本をレンチで締めるだけで簡単に締結でき、ユニット全体の軽量化やスピーディな組立・改修を可能にするというメリットがあります。自動車関連や半導体の製造、家電業界を中心にFA の現場で認知され、海外にも販路を広げて順調に売上を伸ばしています。また、「アルミパイプ構造材GF」を活用し、動力を使わずに作動する「からくり」に着目した「からくりモジュール」も開発しました。これを再現したミニチュアキットを教材用に製作し、2017 年の「国際ロボット展」に出品したところ、数社から購入したいというオーダーがありました。「これは使える」という感触を得ましたので、このミニチュアキットを入り口にして、多くの技術者の方々に弊社の製品に興味を持っていただきたいという思いから広告制作に至りました。

お客様の要望に応え
ミニチュアキットを開発

写真:大久保 聡

大久保 聡
日経BP
技術メディア局長補佐

大久保 この「からくり教材」は、一見するとミニチュアとはわからないほど精巧にできていますね。スケールが異なるだけで製品そのものということですが、アルミ押出成型の技術力の高さが感じられます。審査員の評価ポイントにも、「エンジニアに“欲しい”と思わせる商品そのものの訴求力」という意見がありました。

柏木 光栄ですね。広告では「からくり教材」のビジュアルをシンプルに表現しているのですが、実際に見てみたい、触ってみたいとか、動きそうな感じがするとか、リアルな感覚を伝えることができたのではないかと思います。

大久保 自然の原理だけで動くというシンプルかつ本質を突いた製品ですが、どのようなきっかけから製作されたのでしょうか。

柏木 開発のきっかけは、お客様から寄せられた要望でした。重力やテコ、歯車などを使った「からくり」の原理を社員に教えたいという教育担当の方から、何か教材を提供してもらえないかという問い合わせがありましたので、本体の「からくりモジュール」を製作している現場の担当者がすぐさまミニチュアキットづくりに取り掛かり、完成させました。弊社のショールームなどでも「からくりモジュール」をご覧いただけますが、現物だと大きすぎてどこがどう動いているのかわかりにくい部分もある。その点「ミニチュアなら一目でわかる」とお客様に喜ばれています。

大久保 お客様の要望を聞き、即座に課題解決に着手する。お客様にとって身近な存在であることを大切にされているのだなと感じます。

柏木 おっしゃる通り、お客様との距離を詰めることに重きを置いています。例えば、社内でプライベート展を開いてお得意様を招き、いち早く新製品をご提案して親密度を上げたり、通常の営業活動でも製品は全国17拠点のサテライトから自社便で配送しています。配送会社に依頼する方が低コストで手間もかかりませんが、それをせずに必ず営業担当者が製品を携えてお客様のところにうかがい、そこでコミュニケーションする。お客様のお困りごとを直接聞き、すぐに技術部隊と連携して解決していきます。その身近な距離感を強みとしています。

興味喚起だけでなく
購買行動まで誘引する広告に

大久保 今回受賞された広告でも、「からくり教材」によって読者との距離を縮めることに成功したのではないでしょうか。読者の反応がとても良く、7 月号・8 月号の2号ともに「興味度」で1位。読者アンケートでは、「現場の改善教育に役立ちそう」「もっと詳しく知りたい」「購入してみたい」というところが目立ちました。ものづくりへの好奇心が旺盛な読者をうまく刺激し、購買行動にまで結びつきそうな広告に仕上がっていると思います。広告掲載以降、「からくり教材」への問い合わせなどは増えましたか。

柏木 営業との合同会議では、17拠点のサテライトのうち、毎月数店舗から「からくり教材」が好評だったというレポートが提出されています。現在、5種類の「からくり教材」を用意していますが、これまでおよそ100社に購入していただき、トータルで約500個を販売しました。「からくり教材」の購入をきっかけに、本体の「からくりモジュール」を購入してくださるお客様が着実に増えていることは実感しています。

大久保 今後はどのような展開を考えていますか。

柏木 「からくり教材」に関しては、新たな需要の掘り起こしにも役立っていますので、今年中に15種類増やし、その後は毎年10種類ずつ増やしていく予定です。将来的には、これをブロックのように組み立てて生産ラインをシミュレーションできるようにし、教材としてだけでなく、製造現場の改善や工場レイアウトのイメージづくりに活かせるようにしていきたいと考えています。一方、広告に関しては、これまで日経ものづくりに毎号出稿してきたことで意見を言ってくださる人が増え、製品の進化や拡販につなげることができ、大きな意義を感じています。今後も、お客様の現場改善のお力になれるような広告づくりを目指していきます。

※所属・肩書はインタビュー時点

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