森トラスト
営業本部 兼 まちづくり推進室 課長
横山 豊 氏
ハイブリッドワークの浸透によって働き方のスタイルは大きく変化した。日本でも出社回帰が進むが、社員の意識を再びオフィスに向かわせるのは難しい。そこで求められるのが、誰もが出社したくなるオフィスの存在だ。こうした中、森トラストでは次世代オフィスビジョンの「DESTINATION OFFICE(デスティネーションオフィス)」を提唱。同社の横山氏はその概念について次のように話す。
森トラスト
営業本部 兼 まちづくり推進室 課長
横山 豊 氏
「デスティネーションオフィスは、リアルなコミュニケーションを通じて人の熱量や一体感を感じられる『ENERGY』、社内外の共創や企業成長に必要なイノベーションの種となる気づきを促す『SYNERGY』、居心地が良く、自分らしくいられることで個人のパフォーマンスを最大化する『COZY』の3要素をコンテンツとしてちりばめました。これにより、愛着が湧き、自然と足が向かうオフィスになると考えています」(横山氏)
2023年5月、森トラストは東京の「神谷町トラストタワー」に本社オフィスを移転し、自らがデスティネーションオフィスの実践に取り組んだ。まず、玄関口となる受付には、同社の主力事業の一つであるホテル事業から着想を得て、ホテルロビーを意識したデザインを採用。社員の執務空間としても利用でき、ホテルのロビーで生まれる様々な人々との交流や心地よさをオフィスという働く場所に取り入れることを狙った。
森トラストの本社オフィス。誰もが出社したくなるための工夫が随所にちりばめられている
執務エリアにはほとんど壁を設けず、スケルトン天井を活用して開放感のある空間を実現した。また、執務エリアの結節点にはラウンジを設置し、リラックスできるスペースを社員同士の交流などに役立てる。ラウンジはスライディングウォールで様々に可変し、社内セミナーやイベント利用などフレキシブルなニーズに臨機応変に対応できるのも特徴だ。
「オフィスは竣工がゴールではなく、環境の変化に応じた継続的な運用面の改善が必要です。我々はコロナ禍の経験を踏まえ、変化に対応できるアジャイルなオフィス環境を目指しました」と横山氏。具体的にはオフィスの約80%を可変性のある空間として設計し、応接室やサーバールームなどの固定部分は最小限に抑えた。
加えて自社開発の座席予約管理ツールを用いて稼働状況のデータ収集・分析を行い、レイアウト変更の判断に活用。分析結果と社員アンケートに基づき、定期的にレイアウトや運用の見直しを実施している。これらの意欲的な取り組みが評価され、2024年9月には「第37回日経ニューオフィス賞 ニューオフィス推進賞」を受賞。横山氏は「デスティネーションオフィスの方向性が正しかったことを再確認できました」と述べた。
















