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東京エレクトロンデバイス

SLMの活用で産業機器の提供価値はどう変わる?AI PCの潮流は産業用分野に広がる
今こそアーリーアダプターとなれ

東京エレクトロンデバイスは、SLM(小規模言語モデル)を軸にした製造業における新しい製品づくりを推進する。エッジ環境でのAI活用は、オフライン環境やプライバシーデータの取り扱いなど、これまでクラウド提供の生成AIでは満たせなかったニーズを満たすことができる。評価支援プログラムを提供開始し、導入前の検証から実装までを支援し、製品に付加価値を提供する新たなアプローチを提示した。

SLMで実現するエッジAI活用
ローカル処理が生む付加価値

東京エレクトロンデバイス
クラウドIoTカンパニー エッジクラウドソリューション部 部長代理
辻野 三郎氏

「2024年6月に、マイクロソフトからSLMを搭載した『Copilot+ PC』がリリースされ、注目を集めました。5年以内に国内法人市場の7割以上をAI PCが占めるといわれています。この流れは産業用分野のエッジに広がると考えられます」と、東京エレクトロンデバイスの辻野氏は指摘する。

東京エレクトロンデバイスは半世紀以上にわたる半導体商社としての実績を背景に、デバイスメーカーやITベンダーと強固な信頼関係を構築してきた。豊富な実績をもとに、製造業への深い理解を有する。

「SLMは、LLMよりもコンパクトでエッジに展開しやすく、産業機器自体、あるいは産業機器に付属するアプリケーションに組み込むことが可能です。これにより、製品に対して創造性や柔軟性に富んだ付加価値を提供できると考えています」(辻野氏)。SLMはオフラインで利用し、データをローカルで処理できるため、クラウドに展開する必要がない。エッジ側でのAI処理や重要データの保全において大きな利点がある。

産業用途では特定領域に特化した活用が期待される。LLMより性能に劣るSLMが産業用途を可能にする理由を辻野氏は「ファインチューニングによる追加学習によって、特定領域における回答精度を高められる点にあります」と説明する。

SLMの活用によって、製造業はどのように変わるのか。「例えば保全作業では、品質に関するトラブル情報を閉じた環境で管理しながら、AIエージェントに状況を問いかけることで、適切な対応策を得られます。部品交換が必要な場合には、AIエージェントがクラウド側のエージェントと連携し、在庫状況や出荷スケジュールといった関連情報を収集・統合した上で回答します。必要な場合にのみクラウドへアクセスするため、セキュリティーリスクの最小化にもつながります」(辻野氏)

SLM活用の環境は整った
実装まで一貫してサポート

SLMの開発環境や、エッジでSLMを動作させる仕組みである「Foundry Local」、ファインチューニング、マルチエージェント連携といったマイクロソフトの技術基盤により、製造業の現場業務変革を支える環境は整いつつある。また2026年1月にはインテルがAI機能を強化した産業用PC向けCore Ultraシリーズ3プロセッサーをリリースし、今後は産業用途への展開も見込まれる。

SLM活用に向けた環境整備は進んでいる一方、先行事例が限られる現状では、一気に本格導入へ踏み切ることに不安を感じる企業も少なくない。その点はどうか。「当社では、SLM評価支援プログラム『Try it! SLM on Edge』を提供しています。評価環境の提供に加え、基礎知識の習得、実際の開発体験、さらに実装に向けた伴走支援まで、一貫してサポートします」と辻野氏は語る。

生成AIはここ数年で急速に普及した。今後、産業分野においてSLM活用が本格化する中で、早期に検証を進め、アーリーアダプターとなる意義は大きい。

エッジとクラウドを連携したSLMアーキテクチャー
ファインチューニングやデータ活用を通じて、製造業の現場に最適化されたAI活用を実現する

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