





メリットは、まず、文字通り「地球にやさしい究極の自然エネルギー」であることです。同じ自然エネルギーには、水力や太陽光や風力もありますが、水力発電は乾期で水不足になると機能しなくなります。太陽光発電は、夜間は不可能ですし、天候が悪くても効率が落ちます。風力発電は風が吹いていないとできません。地熱にはそういった天候や時間の制限がありません。
懸念材料としては、地熱発電の場合、実際に開発してみないとその能力を推し量るのが難しいというところがあります。温泉と同じですね。出そうなところは、あたりがつくのですが、どれだけの成果が得られるのかは開発してみないとわかりません。
だからこそ確かな探査技術が必要になるわけですね。
その通りです。そこで当社のような地熱発電の探査技術を持った会社の出番となるのです。地熱発電の技術を持っている国はいくつかありますが、この探査の部分は、日本が得意としています。
立地の問題はどうでしょう? 火山国日本は隠れた地熱大国ですが、地熱発電に向いた場所はすでに国立公園だったり温泉地だったり景勝地だったりすることが多く、実際に大規模な地熱発電所をつくるのが難しいといわれます。ケニアの場合は?
ケニアにおいても、実は地熱発電所があるところは風光明媚で国立公園があるところと重なっているんですね。今回池上さんが現地取材されるオルカリア地熱地帯は、ヘルズ・ゲート国立公園のど真ん中です。ケニア政府は地熱発電所と国立公園の自然とを共存させながら、同地ですでに30年近く地熱発電所を稼働させています。
自然との共存ができているんですね。ここには温泉はないのかな。アイスランドでは、地熱発電所に温泉リゾートが併設されていますが。


ケニアに温泉設備はありませんね。でも、キリンと一緒に公園の中を歩けます。
おお、キリンがいるんですか!
野生動物がたくさん共存しています。発電所の調査のとき、私たちが昼食をとっていると、一匹の猿が近寄ってきました。そこで私たちは、エサをあげました。翌日、猿は二匹に増えていました(笑)。
ということは、最後には……。
集団でやってきてしまったので、食べ物はもうない、あげられない、ということにしました。
なるほど。ケニアならではですね。ケニアでは、「国立公園の中には地熱発電所をつくってはならない」というような規制はないのでしょうか。
地熱発電所だけを対象にした規制はありません。ただし、ケニアは観光国家ですから、ワイルドライフ、つまり野生動物や自然の景観を守るべしという法律はあります。このため、こちらの地熱発電所でも動物と共存できるよう、設備の設計に工夫をしているはずです。
ケニアでは、発電した電力は主にどんな分野で消費されているのですか?