




一般の人々の生活用の電気に回されています。まだ第二次産業に大量に使われるほどの発電力はありません。現在ケニアは、主に自然資源の輸出で外貨を稼いでいますが、発電量が多くなれば工場など産業への利用も必然的に増えていくでしょう。
ケニアの地熱発電が発達すると、大地溝帯が通っている周りの国にも影響を与えそうですね。
ええ。地熱発電の2番手はエチオピアです。すでに地熱発電所を持っており、これからさらに増えていくでしょう。ただし大地溝帯が通っている12カ国すべてで地熱発電所を建設し続ける必要があるかというと、そうでもありません。東リフト・バレーはモザンビークからエリトリアまで続いていますが、その間にいくつか地熱発電所を建設し、あとは送電線をつないで供給すればいいのです。たとえばケニアでつくった電力をウガンダやルワンダに供給するということも十分に考えられます。エネルギーをシェアすればいいのです。
実際に、メキシコと中米では、メキシコからパナマまでの送電線を使って、エネルギーはシェアされています。
東アフリカでは、ケニアが経済成長の核を握るといわれています。
そうです。ケニアがいち早く発展して安定すれば、東アフリカの大黒柱になります。周囲の国も安定に向かおうとするでしょう。私は、すべての国が同じ時期に同じように発展するよりも、まずは大黒柱をつくる方がいいのではないかと思っています。ケニアに近いコンゴは現在、政情も不安定と聞きますが、ケニアがビッグ・ブラザーになれば、それに従って成長していくと思っています。
それから、国が成長するには、食糧・エネルギー・国民の健康が必要です。地熱発電は、エネルギーを生み出すだけでなく、熱を生み出し、水も生み出します。水は食糧を生み出します。食糧は国民の健康をつくります。ですから、まずはエネルギーだと考えます。
全部繋がっているんですね。
その通りです。
ケニアで地熱発電が進むと、ケニアそして周辺国が成長するというお話ですが、そこに日本はどんな協力ができるんでしょうか?
地熱発電は調査から発電所の建設までに時間がかかります。基礎調査からアセスメントに至る業務では、日本の知的サービスの活用が期待できます。
日本は探査に秀でているという話でしたね。ライバルの国はどこになりますか。
アイスランド、イタリア、ニュージーランドといったところです。
いずれも実際に地熱発電に取り組んでいる国ですね。
アメリカもそうです。アメリカは石油掘削の技術を持っていますが、この技術は地熱発電に援用できるのです。
日本が東アフリカを支援するメリットにはほかにどんな点が?