地産地消の配達サービス「チリンチリン三鷹」

生産・配達・消費をオール三鷹のローカルパワーで!

新型コロナ感染拡大は農家をめぐる環境にも大きな変化をもたらしている。東京・三鷹で市民有志が始めた地域密着型の配達サービス「チリンチリン三鷹」は徹底した“地域応援”型の地産地消が特徴だ。さらに農家と消費者だけではなく、地域のさまざまなつながり、コミュニティを生み出している。
チリンチリン三鷹の代表、濱絵理子さん(中央)と提携農家の皆さん(写真:鈴木愛子)

 新型コロナウイルス感染拡大予防の取り組みが続く中、農家が新たな販路・流通の開拓という課題に向き合い、チャレンジへと踏み出すきっかけも生まれている。

 東京・三鷹で市民の有志の取り組みとして始まった、地域密着型の配達サービス「チリンチリン三鷹」もその一つだ。特徴は、徹底した“地域応援”型の地産地消サイクルを生み出していること。

「チリンチリン」の由来は、自転車に乗って配達することから。大きめの保冷バッグをセット(写真:鈴木愛子)

 地元の農家が生産した野菜や苗、花、飲食店や精肉店の惣菜・弁当を、地域の生活者に直接届ける。「混雑するスーパーに買い物に行くのは避けたい」という消費者のニーズに応えた。

 配達を担うスタッフは、感染拡大予防のため休業を余儀なくされた自営業者やフリーランスなど。注文1件につき500円の配達料が支払われる。集荷のためのスペースや電話注文の受付業務は地元の葬儀社が提供するなど、地域総出で力を出し合っている。

 発起人で市内に住む濱絵里子さんは、もともと地域で子どもたちの居場所づくりや訪問診療に携わってきた女性。「日常生活の中で自然に地域のつながりが生まれるきっかけをつくりたい」と地域通貨の構想を温めていた矢先に、コロナが世の中を襲った。

 小学生の息子が通うサッカーチームのコーチが教室の休業で困っていると聞き、「私も買い物に困っている。地元の農家さんやお店と組んで配達サービスを始められたら、配達員として働いてくれないか」と提案。友人・知人づてで農家や飲食店に直接声をかけ、チラシやホームページも突貫手作り。構想から3週間ほど経った4月22日にサービスを開始した。