実演会で披露されたキャベツ自動収穫機のベースは、共同研究機関のオサダ農機が製造、JA鹿追町も所有するキャベツ収穫機だ。キャベツ収穫機は、オペレーターが運転を行い、収穫部を操作して、キャベツの茎部をつかんで中央に掻き込み、根部をつかんで引き抜く。その後補正して根部をカットする。この運転と制御には熟練した高い技能が必要だ。
一方、キャベツ自動収穫機は、これらすべてを自動で行う。「収穫機の上方と側方にカメラを設置し、大量の画像データをディープラーニングという手法を用いて繰り返し学習させ、高い精度でキャベツを自動検出する。さらにレーザーを使って、キャベツを引き抜く高さを自動制御しながら収穫する。仕事の精度と速度という点で、自動収穫機は、熟練したオペレーターが収穫機を操作して収穫する現状の収穫作業とほぼ同レベルに到達した」と深尾教授は胸を張る。
自動収穫機は現在はキャベツに特化したものだが、収穫部のアタッチメントを交換することによって白菜やブロッコリーなどほかの野菜でも自動収穫できるようにする研究も進んでいるという。

実演会では、自動収穫機と自動運搬車の連携のデモンストレーションも行われた。
収穫したキャベツは後方のコンテナに収納されるが、コンテナが満杯になると、無人の自動運搬車が近づいてきて収穫機に自動でドッキング。キャベツで満杯のコンテナが収穫機から自動運搬車へと自動で積み替えられ、自動運搬車に積載されていた空のコンテナが収穫機に自動で移動してくる。その後、収穫機は自動収穫を継続し、運搬車はトラックまでコンテナを運び、トラックへの積み込みは、自動フォークリフトが行う。
ほかにも、タマネギの自動収穫と無人のトラクターの併走運搬、圃場や集荷場をシームレスに自動走行する自動運転フォークリフト、機体が傾いても噴霧ノズルが下を向く農薬散布用ドローンなどが披露された。

