「おにぎり」が日本のコメを救う!?

~「ミシュラン」におにぎり専門店も登場、世界から熱い視線

 しかし、その香港でおにぎりを食べる文化を創り出したのが、おむすび専門店「華御結」だ。百農社国際有限公司が2011年に第一号店をオープン。「100%日本米のおむすび専門店」を謳い、2019年12月時点で香港各地に72店舗を展開する。

 このほか、シンガポールで3店舗を展開する「samurice(さむらいす)」、アメリカ・サンフランシスコで5店舗を展開する「ONIGILLY」、ドイツ・デュッセルドルフの「WARAKU」など、世界各地で続々とおにぎり専門店が誕生している。

 そして、日本国内でもコンビニのおにぎりのパッケージには、数年前から英語表記が入っている。日本で暮らす外国人や訪日外国人のおにぎり消費者が増えている証左だ。

おにぎりが海外で新たな米食の起爆剤に

 なぜおにぎりが外国の人たちにウケているのか。

 片手で食べられて手が汚れないからスマホ世代にはもってこいの食べ物だ。食事としてもおやつとしても手軽で、スナック菓子などに比べるとはるかにヘルシー。中に入れる具材次第で、味の変化が付けられる。

 もう1つ注目すべき理由が、ベジタリアンやムスリム、ビーガンにとって、禁忌ではない食べものである点だ。ムスリム(イスラムを信仰する人々)にとって豚やアルコールは禁じられた食品だが、おにぎりの基本構成は米、海苔、塩。具材を選べば、ハラル(許されている)食品であり、肉を食べないベジタリアンや動物性由来の食材や調味料をいっさい食べないビーガンも、食べることができる。

 おにぎりは、食に対する様々な習慣などがある人々にとって現地であるいは旅先で、安心して食べられるメニューの1つ。世界マーケットで大きな可能性をもっている。