「おにぎり」が日本のコメを救う!?

~「ミシュラン」におにぎり専門店も登場、世界から熱い視線

 世代や家庭によっても好みのおにぎりは分かれる。30代以下は粒感のある硬めのおにぎりを好む傾向があり、40~50代以上は米の粘りや甘みをうまいと感じる傾向があるという。

 実はコンビニおにぎりも、チェーンによって米の選び方や握り方に特色がある。

(写真:高木あつ子)
(写真:高木あつ子)

 「コシヒカリを謳っているあるコンビニのおにぎりは、粘りがあって具材もマヨネーズを使ったものや肉系など味が濃い目、ボリュームがあるから女性だと1つ食べればお腹がいっぱいになる。一方、別のコンビニでは空気がたくさん入った握り方で、米も品種が違うので2個くらい食べられる。見た目の大きさは一緒でも、全く違うおにぎりなのです」

 では、自分の好みに合った米をみつけるにはどうすればいいのか。

 「話題のお米に気軽に挑戦してみて、好みのものを見つけていただきたい。梅や鮭、昆布など食べ慣れている具を入れて食べ比べると、米の味の違いが分かります。また、米と具材の産地を意識すると意外な発見がありますので、試していただきたいですね。米はその土地や文化に息づいて生まれていますから、同じ産地の米と具は不思議と相性がいいものが多いのです。例えば秋田名物のいぶりがっこには、保存食の文化が根付いた秋田のお米で生まれた秋田産のあきたこまち。また、北海道を代表する食文化のひとつであるジンギスカンには北海道産の『ななつぼし』が相性がいいです」

おいしく食べるためのひと工夫で、いつものおにぎりを劇的に変える

 自分の好みの米をみつけるために大切なのは、ご飯の炊き方だ。

 西島さんによるとポイントは、米は冷蔵庫の野菜室で保存すること。最初のすすぎを手早くすること。最初と最後の水は浄水器などの水を使うことだ。

 精米技術が進歩し、今の白米にはほとんどヌカなどが付いていないので、昔のようにゴシゴシととぐ必要はない。表面を磨く程度で十分だ。最初に洗う水と、最後に炊くときに水加減する水は、浄水した冷たいものを使うと、より炊きあがりがおいしくなる。

もっちりとした粘りと硬さのバランスがいい「雪若丸」(写真:高木あつ子)
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もっちりとした粘りと硬さのバランスがいい「雪若丸」(写真:高木あつ子)
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もっちりとした粘りと硬さのバランスがいい「雪若丸」(写真:高木あつ子)

 今の炊飯器は機能が充実しているので、「もっちり」や「硬め」など炊き分けモードを使ってみることもおすすめだ。ふだんはさっぱり系の米が好きでも、おにぎりにするときは「もちもち」モードで炊くと、にぎりやすいなどの違いがある。

 「例えば『コシヒカリ』をすし飯モードにすると、粘り具合が少し抑えられて、ふわっと軽いおにぎりにしやすいですし、『ななつぼし』を炊くときはもちもちモードにして握りやすくするなどの応用ができます」

たこ焼き器で作った焼きおにぎりは子供たちにも大人気だという(写真:西島豊造さん提供)
たこ焼き器で作った焼きおにぎりは子供たちにも大人気だという(写真:西島豊造さん提供)
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 「近年開発された新しい品種のお米はどれも冷めてもおいしく、食感も米の甘さを維持するよう改良されている」という西島さんが勧めるおにぎりの活用法は、夜に夕飯の支度のついでに朝食用のおにぎりを握っておくことだ。忙しい朝に朝食の用意や片付けの手間を半減できる。

 近年、子どもにも大人気なのは、たこ焼き器で作る焼きおにぎりだという。ご飯の量や大きさが不揃いでもたこ焼き器で成形されるので、子どもも一緒に作れる。醤油や味噌をつけて焼くと香りもよく味がしみやすい。小さくて食べやすいので、ホームパーティーのフィンガーフードとしてもぴったりだ。

 シンプルだからこそ、味の広がりも変化もつけやすい。おにぎりは米消費の世界を変える救世主になり得る存在だ。