講演

SAS Institute Japan

先が読めない時代のサプライチェーン管理術先進企業は既に始めている
全社横断型のダイナミックSCMとは

地域紛争や地震・災害など、サプライチェーンマネジメント(SCM)に関する課題が山積している。一方、先進企業ではレジリエンスや機動力を高めたダイナミックSCMを推進中だ。この手法に必要となるポイントをデータ分析の老舗企業が解説する。

ダイナミックSCMで
不確実な要素に柔軟対応

SAS Institute Japan
カスタマーアドバイザリー事業本部
エンタープライズソリューション本部
コマーシャルソリューション部
部長
井上 義成 氏

現在のSCMは複雑さを増している。地域紛争、為替変動や原油高、災害、ESG対応、物流の2024年問題など多様な課題が押し寄せるからだ。従来のSCMは需要予測、最適化、効率化を中心に進められてきたが、SAS Institute Japanの井上氏は「先進企業はこの3本柱に加えて強靭性・レジリエンス、機動性、説明力・信頼性を加えたダイナミックSCMに注目しています」と語る。

1976年に創業したデータ分析の老舗である同社では、先進企業とともにダイナミックSCMの構築に向けたアプローチに取り組んでいる。井上氏は「組織のトランスフォーメーション」「全社横断による一貫性のあるプランニング」「生成AI」の3つのカテゴリーに分けてその内容を紹介した。

長い歴史で培ってきた
経験や信頼性が強み

「組織のトランスフォーメーション」では、業務部門と経営・財務部門をつなぐ需給コントロール部門の設立が始まっているという。これにより部門横断でSCMを適正化し、全社最適を図るのが狙いだ。

「全社横断による一貫性のあるプランニング」では、市場の需要を満たすだけではなく、生産や物流現場の状況を考慮した計画策定が重要になってくる。これを実現するための具体的な施策として「社内に散在するデータの統合」「全自動による需要予測」「新製品予測」「安全在庫の算出」「生産依頼数の算出」と5つの方法論を解説した。

例えばデータ統合に関しては、過去の成功体験から積み重ねたリファレンスのデータモデルを保有しているため、収集のスピード向上が可能になる。需要予測の自動化は様々な領域で培ったノウハウを生かし、需要のパターンに応じて高精度で予測できる。

「最近引き合いが多いのは安全在庫の算出と生産依頼数の算出です。これらはレジリエンス強化にとって必須の要素だからです。我々は科学的な根拠に基づき、日々変化するビジネスの環境に合わせて算出することを強みとしています」(井上氏)

「生成AI」は、自社でLLM(大規模言語モデル)のオーケストレーションと管理を行なう。井上氏は「高い倫理性を担保することで、皆さんが懸念されるコンプライアンスセキュリティーを安全にカバーできます。早くからAI活用に取り組んできた当社ならではの特徴です」と強調する。

SAS Institute JapanではダイナミックSCMを推進するパッケージシステムとして「SAS ® Intelligent Planning」を提供している。クラウド上でのデモも可能とのことで、井上氏は「興味があればぜひ試してほしい」と呼びかけた。

先進企業ではダイナミックSCMの司令塔として需給コントロール部門を置くケースが増えている

SAS Institute Japan

URL:https://www.sas.com/ja_jp/home.html

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