講演

SCSK

製造業のITシステムはどう変わるべきか業務ではなくシステム標準に合わせる
「Fit to Standard」が今後の潮流に

コロナ禍によって社会に先端テクノロジーが普及したが、ITシステムは「2025年の崖」から抜け出せていない。そうした中、パッケージシステムに業務をすり合わせていく「Fit to Standard」が全体最適の手法として製造業にも浸透し始めている。

パッケージシステムが
全体最適を後押しする

SCSK
ProActive事業本部
atWillコンサルティング部
担当部長
シニアプロフェッショナルコンサルタント
三枝 智浩 氏

コロナ禍によってクラウドが浸透し、昨今ではChatGPTに代表される生成AIの活用が進んでいる。SCSKの三枝氏はこれらの動きを歓迎しながらも「ITシステムの領域では経済産業省が指摘したレガシーシステムの課題、いわゆる『2025年の崖』がいまだに残っています」と述べた。

レガシーシステムから脱却するためには、部分最適から全体最適への転換が必要となる。全体最適の目的は、組織全体のパフォーマンスを効率的に向上することだ。三枝氏は「これを実現する手段として、パッケージシステムが有望視されています」と話す。

パッケージシステムの活用により、労働人口が減少する中で生産性を上げていくという難題を解決できる可能性が高まる。「VUCA」と呼ばれる先の読めない時代にあって、すべて自前でシステム化するのは不可能に近いからだ。そうした流れの中、昨今では「Fit to Standard」が注目されている。

三枝氏は「Fit to Standardとは、業務にシステムを合わせるのではなく、パッケージシステムの標準機能に業務を合わせるアプローチです」と説明する。

ただし、すべてを標準でカバーできるわけではないため、どうしても業務とのギャップは生じる。これまではギャップに対して、スクラッチで機能を作り込む手法が常態化していた。しかし現在では他のツールを組み合わせたり、ローコード開発をしたりすることで、環境変化に柔軟に対応できるようになってきた。

業界に特化した標準機能で
細かいニーズに対応する

「パッケージをベースにすれば修正や変更も容易です。ブラックボックス化を防止できるメリットもあります」と三枝氏はいう。SCSKではFit to Standardに求められるパッケージシステムとして、製造業向けの「atWillシリーズ」を提供している。

atWillシリーズは基盤機能の「Platform」、共通業務機能の「Horizontal」、業界特化機能の「Vertical」と、3層構造から成る。このうちVerticalは、従来はアドオンで提供されていた業界固有の細かいニーズを標準機能で装備したものだ。三枝氏は「これにより、パッケージへのフィット率を高めることができます」と述べる。また、Platformに組み込まれたローコード開発機能は音声入力や生成AIなども利用でき、現場のユーザーが開発しやすい環境を整えている。

テンプレートが豊富なこともあり、atWillシリーズは既に多くの企業で導入されて成果を上げている。「これからも導入先は増えていくと考えています」と三枝氏は語った。製造業においても、今後はFit to Standardが大きな潮流となりそうだ。

SCSKではFit to Standardの実現に適した特徴を備える、製造業向けのatWillシリーズを展開している

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