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がれきが復興の「資源」になる!
ウクライナの地からは、地雷や不発弾のほかにも取り除かなければならないものがあります。大量に発生している破壊廃棄物、いわゆるがれきです。ロシア軍の攻撃により崩壊した建物などが、がれきとして街のあちこちに大量に残されています。その量は、1000万から1200万トンにもなるといいます。
これをどのようにして撤去するのか、また、撤去するだけでなく活用できるのか。ここには、東日本大震災で培われた日本の知見が生かされつつあります。
2011年3月に発生した東日本大震災の記憶は、まだ私たちに鮮明に残っています。迫りくる水の壁、押し流される家や車。自然の持つ底しれない力をまざまざと見せつけられました。
東日本大震災では、13道県で約2000万トンのがれき(災害廃棄物)が発生しました。海岸沿いや学校のグラウンドに高く積み上げられていたがれきは、どのように処理されたのでしょうか?
埋め立てたのでは。そう思うかもしれません。しかし埋め立てられたのは、全体のわずか6%ほど。実は、がれきの8割以上は再生利用されています(出所:環境省ホームページ「平成23年3月東日本大震災における災害廃棄物の処理について」)。がれきの中でも、コンクリートやアスファルトは破砕することで道路の路面づくりなどに再利用できます。
ロシアによる軍事侵攻でウクライナに残された大量のがれきにも、これらは多く含まれています。
EU(欧州連合)加盟を目指すウクライナにとって、がれきの処理の際にも、これまで積極的とはいえなかった資源リサイクルに取り組むことが重要です。大量のがれき撤去・処理に必要な機材に加えて、適正処理・再資源化に関するノウハウがウクライナには圧倒的に不足しています。
ならば、がれきの適正処理と再資源化に、日本の知見と経験を生かしてもらおうと、JICAはウクライナ政府向けに2022年6月から2023年2月に、日本の災害廃棄物処理と復興に関する知見と経験を共有するオンラインセミナーを実施しました。このセミナーには宮城県東松島市の職員も参加。2023年3月には破壊廃棄物の処理・再資源化に必要ながれきの仮置き場のパイロット事業も始まっています。4月にはパイロット事業の第1弾として、がれき処理に必要な建設機械を供与しました。
かつて私が訪れたキーウの街は、とても美しい街でした。またその姿に戻ってほしいですし、そのときには私もぜひ再び足を運びたいと思っています。
地雷やがれきの除去の先に目指すのは、世界屈指の小麦の産地であり、「ヨーロッパのパンかご」と呼ばれてきた農業大国の復興です。
農業分野で日本がウクライナに教えることがあるのだろうかと疑問に思いますか。それを取材してきました。