日経 xTECH Special
DXアクセラレート2021、デジタル活用の勘所 DXアクセラレート2021、デジタル活用の勘所

「DIGITAL Foresight」
ローコード

DXで注目集まるローコード
活用の肝は
デリバリー・ソーシングまで考慮すること

ローコードへの注目が急激に高まっている。製品自体は以前からあるが、「コロナ禍においても素早くDXを進めたい」「将来的なIT人材不足を解消したい」と考える企業が、課題解決の手段として検討するケースが増えているからだ。ローコードを使うメリットや、使いこなす上で重要になるポイントについて議論する。

短期でのシステム開発、技術者育成を可能に

小野内 隆弘氏
FPTソフトウェアジャパン株式会社
コンサルティングサービス事業本部
小野内 隆弘氏

大和田ローコードとはどういう技術なのでしょうか。

小野内ビジュアルベースでプログラムを作ることができる技術です。開発を素早く行えることに加え、開発に必要なスキルも短期間で身に付けることができます。

大和田ローコードのツール自体は以前からあったと思うのですが、なぜ今注目が集まっているのでしょうか。

小野内新型コロナウイルスとDXが大きいですね。お客様が現在取り組まれていることは大きく3つあります。1つ目は「コスト最適化」です。ITのコスト構造を変えてコストを下げ、その分を新規ビジネスに投資したいと考えています。2つ目は「ニューノーマル対応」です。オフラインのビジネスをオンラインに移行しています。

大和田3つ目は何でしょうか。

小野内繰り返しになってしまいますが「DX推進」です。DXにもいろいろな側面がありまして、日々のオペレーションを見直すケースもあれば、データやプラットフォームの統廃合を急いでマネジメントや新サービス開発のために活用したい、といった場合もあります。

大和田ローコードはどのようにDXに貢献するのでしょうか。

小野内開発および運用のデリバリーの在り方やスピード、基本のソフトやハードのコストなどが変わります。主に顧客接点のモバイルアプリやデータ統合、プラットフォーム統合などに使われていますね。

アジャイル開発に切り替えて生産性が2倍に

小野内例えばSAPを使っている企業様の場合、できるだけカスタマイズなどはしたくないというご要望をお持ちのケースがあります。そういった際に、周辺システムにローコードを使うことで、ライセンスコストを抑えるとともに開発スピードを高めることができます。

大和田ローコードをうまく使いこなしている事例を教えていただけますか。

小野内航空業界で多くの事例があります。開発期間が18~72%短縮し、運用コストが22~45%削減した、といった成果が出ています。さらに、自動車業界では、2019年にご導入いただいてからの2年間でファンクションポイントの月当たりの生産性が2倍になった事例もあります。

大和田数%改善するだけでも大変だと思いますが、2倍はすごいですね。

小野内それまではウォーターフォール中心で時間がかかっていたのが、ローコード導入を機にアジャイルに切り替わったことが特に大きいと感じています。

※講演の一部をOn-Demand形式で視聴いただけます。

POCがうまくいっても成功するとは限らない

大和田ローコードを使う際の注意点は何でしょうか。

小野内特に重要なのがデリバリー戦略を考えることです。ローコードはスケールさせないと大きな効果が出ません。デリバリーについてあらかじめ考えておかないと、実証実験などでうまくいったとしても、途中で成果が出せなくなってしまいます。同様にソーシングについてもしっかり考えておく必要があります。DXに取り組む際、自社でナレッジを持ちたいとお考えの企業様は多いです。ですからアウトソースなどを活用する場合でも、将来的に内部リソースとしてどう雇用するかを考える必要があります。

大和田デリバリー・ソーシング以外では何が重要ですか。

小野内ツールのライセンスコストは正規価格が数千万円ほどと非常に高いものが多いんです。ですので、FPT自身でライセンスを持つことで、SaaSのような形でご利用いただけるようにしています。この形なら数百万円でご利用を始めていただけます。

大和田FPTの特徴の一つはベトナムの技術者によるオフショアだと思います。ローコードでもベトナムでの体制を整えていらっしゃるのでしょうか。

小野内現在グローバルで1000人弱の技術者がいますが、今後数年で3000~4000人に増やしたいと考えています。ローコードは非常に伸びる分野だと思っており、それに見合った人材を確保していきます。しっかりと体制を整え、日本のDXを支えていければと考えています。

図:ローコード活用事例:自動車業界
ローコード活用事例:自動車業界2019年にローコードを導入したのを契機に、開発体制もウォーターフォールからアジャイルに変更。その結果、2年間でファンクションポイントの月当たりの生産性が2倍になった

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