──英国のエネルギー政策は、どのような方向を目指しているのでしょうか。短期、中長期で、それぞれに柱となる政策の内容と、各政策を実行する上での課題などについて、お教えください。
エドワード・デイビー大臣(以下敬称略):エネルギーと気候変動関連の政策では、3つの目標があります。まず第1のターゲットは、エネルギー・セキュリティ。どこでも電気が使えるようにしなくてはいけないし、もちろん、産業にも電力供給が不可欠です。
第2は、エネルギーが手ごろな値段で入手できるようにすること。そのために、エネルギー産業の競争を維持していく必要があります。
そして第3は、脱炭素化です。汚れたエネルギーからクリーンなエネルギーへ、高炭素から低炭素へと転換を図り、気候変動の目標を達成します。
こうした課題を解決し、3つの目標を達成するには、2020年までに1100億ポンドの投資が必要になります。およそ10年後までに20%の発電所を閉鎖しなければならず、そのために大きな投資が求められるからです。
一方で、電力市場改革も推進し、世界初の低炭素電力市場を構築していきます。グリーン・ニューディールと呼ぶ政策によって、家庭やオフィス部門におけるエネルギー効率を向上させるのです。また、キャパシティマーケット(容量市場)も奨励します。
石炭からガスへと転換を図るのが短期・中期の目標であり、さらに長期では低炭素のインフラ構築を目指していきます。それは、例えば、新たな原発やコージェネ、太陽光、海上や陸上の風力、潮力、バイオマス、地熱などの再生可能エネルギー、廃棄物発電などです。