インタビュー

特別対談 これからのエネルギーと新たな成長 地域活性化と国際展開を進めるスマートコミュニティ(前編)

特別対談 これからのエネルギーと新たな成長 地域活性化と国際展開を進めるスマートコミュニティ(前編)
2014年9月17日(水)公開
取材・構成・文/小林佳代 写真/加藤康
 

スマートコミュニティでは、災害時などのBCP(事業継続計画)にも貢献するコージェネレーション(熱電併給)システムなどの分散型電源が、重要な役割を果たす。そして、これら主要技術の開発による日本のものづくり再興にも大きな期待がかかる。この6月に業界の垣根を越えて300社を超える企業・組織が集う「スマートコミュニティ・アライアンス(JSCA)」の会長に就任した三菱電機の山西健一郎会長と、エネルギーシステム研究の第一人者でもあるコージェネ財団(一般財団法人 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター)の柏木孝夫理事長に議論していただいた。

実証実験の成果を実装へ

柏木孝夫氏(以下敬称略):この4月に閣議決定された、エネルギー政策のバイブルとなる「第4次エネルギー基本計画」には、「スマートコミュニティ」という言葉が何度も出てきます。「アベノミクス」が力を入れる地域活性化やインフラ輸出の核にもなる領域として、国も期待を寄せていることが分かります。コージェネレーション(熱電併給)システム(以下コージェネ)などの主要技術を強みに、日本は世界をリードしていけると考えます。

 三菱電機は2010年から「スマートグリッド」の実証実験を始めるなど、この分野の先駆的企業。今後さらに重要なポジションを占めることになりそうですね。

輸出を考えた時、実証実験で得られたデマンドレスポンスの成果を応用できるのは大きな強みです(山西氏)
輸出を考えた時、実証実験で得られたデマンドレスポンスの成果を応用できるのは大きな強みです(山西氏)

山西健一郎氏(以下敬称略):三菱電機は2010年から、低炭素社会実現に向け、効率的かつ安定的な電力供給を実現しようとスマートグリッドの実証事業に取り組んできました。経済産業省が国内4地域(横浜市、豊田市、けいはんな学研都市、北九州市)で進めているスマートコミュニティの実証実験にも関わっています。

 この実証実験によって、不安定な再生可能エネルギーをグリッドに取り込む際の問題点の抽出・解決が大いに進みました。また、東日本大震災後に国内でエネルギー節約意識が高まったことで、デマンドレスポンス(電力の需要応答)の技術やノウハウも蓄積することができました。

 これらの技術・ノウハウはスマートコミュニティ構築時に核となるものです。特に輸出を考えた時、実証実験で得られたデマンドレスポンスの成果を応用できるのは大きな強みです。電気が不足しがちな新興国では、限られた供給力の中で賢く使うことが求められるからです。蓄積したデータを生かし、よりよい形で実装を進めていきたいと思います。

 
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