──松本さんは今年4月に東京大学教養学部の客員准教授に就任し、専門の環境コミュニケーションをテーマに学生向けの講義も担当していらっしゃいます。テレビの報道番組でキャスターなどを務めていた松本さんが、環境・エネルギー分野に関心を持ち、研究するようになったのは、どういうきっかけからですか。
松本真由美客員准教授(以下敬称略):以前からエコロジーには興味がありました。10年ほど前、知人たちと立ち上げたNPO(非営利組織)で主婦や小学生を対象に「エコロジーとエコノミーを両立するライフスタイルの確立」をテーマとする活動をしていたこともあります。再生可能エネルギーという言葉が、まだ一般には浸透していないような時代のことです。
こうして活動する中、専門家の間でも意見が分かれ、様々な情報が錯綜する温暖化問題についてもっと深く知りたいと思うようになり、6年前、思い切って大学で勉強してみようと東京大学の先端科学技術研究センターの門をたたきました。
幸運なことに、再生可能エネルギーのコミュニケーション分野で協力できる人材が求められていました。次世代太陽光発電の研究を進めている瀬川浩司教授の下、「協力研究員」として研究内容の発信や東大で開催する国際学会やシンポジウムのお手伝いをするようになったのです。
1年後、再生可能エネルギー分野の情報発信と理解・啓蒙をミッションとする「特任研究員」になり、現場を訪ねて調査・報告を行う一方、原子力発電、ガス火力発電など幅広くエネルギー分野の知見を深める活動もしたりしました。今年4月からは教養学部の客員准教授として、環境・エネルギー問題に関する学生への講義も担当しています。