──日本は、これから電力小売りの全面自由化や発送電分離を含む電力システム改革に取り組みます。再生可能エネルギーの導入促進策として、固定価格買い取り制度も開始しました。コージェネの導入や熱の有効利用の拡大策についても、具体的な議論が始まったところです。先行する英国での取り組みにおける成果や課題、成功例や失敗例などを踏まえ、これらに関する政策について、日本へのアドバイスやご意見をお聞かせください。
デイビー: 日本には優れた環境・エネルギー技術があり、それを有する企業がある。エネルギーという観点において、世界でのリーダー格といえます。ぜひ我が国にも投資していただきたいです。
日本におけるエネルギー政策の議論の内容は、聞かせていただきました。検討中の電力システム改革は、非常に興味深い内容です。私たちもそうした改革を先行して進めたわけですが、政策の中でも特に、発送電分離が重要であると思います。発送電分離を実行して少し時間が経過した今は、透明性が増し、効率的な価格決定が可能となりました。ひいては、それが投資の促進にもつながります。
日本の国会で提出されたエネルギー関連法案が、成立することを願うばかりです。非常によくまとまった法案であると思いました。法案に盛り込まれている規制緩和というのも、正しい方向だと考えます。

「日本の革新的な技術の導入を、これまで以上に推進していくことが重要」と、デイビー大臣は話す
再生可能エネルギーや未利用エネルギーの活用も奨励すべきです。日本の技術を生かして、太陽光や地熱、バイオマスなどを追求されていることはよいことだと思います。また、三菱重工業の熱交換技術によってテムズ川の熱を有効利用するソリューションがあるのですが、非常に革新的だと感じました。そうした技術の導入を、これまで以上に推進していくことが重要でしょう。
日本にとって、原発が難しい問題であるということは、認識しています。しかし、原発には、確かに重要な役割があると思うのです。もちろん、安全でなければなりません。日本の国民は、安全性について懸念されていて、そのことは正しいのですが、安全性を問うならば、気候変動のことも考える必要があります。石炭や石油をどんどん燃やすことは、気候変動という観点からよくないわけです。気候変動が進めば、長期的に安全性が脅威にさらされることになります。
原発は、気候変動、そしてエネルギー・セキュリティという観点でも貢献します。石油やガスを輸入しなくて済むわけですから。コストも抑えられる。安全性をきちんと確保すれば、大きな役割を果たせると考えます。