
スマートコミュニティは日本のものづくりを再興し、新たな成長にも貢献し得るということです(柏木氏)
柏木: 日本企業が強い競争力を持っていたものの、他国企業にコピーされ、コモディティー化し、価格競争に巻き込まれて競争力を失ってしまった製品は少なくありません。スマートコミュニティで同様の事態が起きる可能性については、どのようにお考えでしょう。
山西: コモディティー化し、価格競争に陥った製品は大きく分けて2種類です。
1つは半導体、液晶などウエハー加工工程を経るものです。ウエハー加工はミクロン(1000分の1ミリメートル)単位の作業で、すべて機械が加工します。装置に生産技術やノウハウが蓄積され、その装置が世界中に広がるから、最後はコストの安い国・地域で作った企業が強くなりがちです。
もう1つはテレビ、パソコンなど組み立て型のデジタル製品です。これらは部品メーカーが高い技術を持っている。部品を買い集めて組み立てれば高性能の製品が出来上がりますから、やはりコストの安い国・地域で作る企業が強くなります。
2種類の製品に共通するのは機械工学の重要な3要素である流体力学、材料力学、熱力学が全く入っていないことです。
スマートコミュニティを形成する製品群はこれとは様相が異なります。発電機もエアコンも流体力学、材料力学や熱力学の塊であり、技術確立することは容易ではありません。加えてアナログ的な擦り合わせも必要。半導体やデジタル製品とは違い、日本の技術力を発揮し続けられる領域だと自信を持っています。
柏木: スマートコミュニティは日本のものづくりを再興し、新たな成長にも貢献し得るということですね。ますます期待が膨らみます。