インタビュー

[新春特別対談]
コージェネが加速する社会インフラ革命
分散型システム、熱の有効活用から生まれる
新たなビジネスと経済成長(前編)

再配達にかかるエネルギー削減に取り組む運輸部門

柏木: 「低炭素」から「脱炭素」へと向かう日本は、今後、使用するエネルギー総量が減っていきます。その中でいかに効率良い需給構造をつくるかが問われます。エネルギー量は減るのですから、従来のままではビジネスの規模が縮小してしまいます。新しいビジネスモデルをつくり、付加価値を生み出していかなくてはいけません。

 運輸部門などを見ると、最近は荷主と運送事業者が手を組み、ICTを活用しながらトラックを空にせず、早く、間違いなく配送できるような仕組みをつくる動きが出てきていますね。

藤木: 運輸部門に関して言うと、経済性の問題、環境性の問題のほか、労働力不足という非常に大きな問題を抱えています。どこの運送事業者もドライバーの確保が困難になっています。その中で運輸をいかに効率化していくかを考え、荷主や消費者と連携する動きが広がっています。例えば、自宅が留守の時に届いた荷物は再配達することになりますが、それには大変な手間、コスト、エネルギーがかかります。

 そこで、ある運送事業者は1度の配達で荷物を届けることができた場合、受取人にポイントを付与する制度を導入しています。ポイントがたまるとプレゼントと交換するというインセンティブを付与して、荷物が届く時間帯に家にいるよう促すわけです。省エネを実現しつつ、生産性を向上し、労働時間の短縮化や物流量の確保を図る試みで、こうした動きが他の産業にも広がることを期待しています。

[新春特別対談] コージェネが加速する社会インフラ革命 分散型システム、熱の有効活用から生まれる 新たなビジネスと経済成長(前編)

 
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プロフィール
藤木 俊光(ふじき としみつ)氏

藤木 俊光(ふじき としみつ)
経済産業省 資源エネルギー庁
省エネルギー・新エネルギー部長
1988年、通商産業省(現経済産業省)入省。富山県商工労働部長、知事政策室長、中小企業庁長官官房政策企画官、事業環境部金融課長、経済産業省大臣秘書官事務取扱、製造産業局産業機械課長、経済産業政策局企業行動課長、経済産業政策局経済産業政策課長、大臣官房総務課長を経て、2015年7月から現職。

柏木 孝夫(かしわぎ たかお)氏

柏木 孝夫(かしわぎ たかお)
東京工業大学 特命教授/名誉教授
コージェネ財団 理事長
1946年東京生まれ。70年、東京工業大学工学部生産機械工学科卒。79年、博士号取得。東京工業大学工学部助教授、東京農工大学工学部教授、東京農工大学大学院教授などを歴任後、2007年より東京工業大学ソリューション研究機構教授、12年より特命教授/名誉教授。11年よりコージェネ財団理事長。経産省の総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会長などを歴任し長年、国のエネルギー政策づくりに深くかかわる。現在、同調査会の省エネルギー・新エネルギー分科会長、基本政策分科会委員などを務める。主な著書に「スマート革命」「エネルギー革命」「コージェネ革命」など。

News & Topics

経済産業省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会が取りまとめた「第5次エネルギー基本計画(案)」が公開され、当財団としてパブリックコメントを提出いたしました。その結果および「第5次エネルギー基本計画におけるコージェネの位置づけ」について、資料を取りまとめております。

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