APUの学生たちと、イスラム系の人のための
ムスリム フレンドリー マップ ベップシティを作りました!

別府市役所 ONSENツーリズム部 文化国際課 課長 
田北浩司さん

別府市役所の文化国際課の田北浩司さんは、この春、APUの卒業生と留学生と一緒に、市内でムスリム系の外国人が安心して食事がとれるよう「ムスリム フレンドリー マップ ベップシティ」を作りました。人口12万人の小さな町は、APUの開学以来、4000人以上の多様な外国人が暮らす国際都市になりました。昔からの住民と毎年やって来る外国人とが一緒に暮らせる町づくり。全国の自治体が注目する、小さな都市の大きな国際化の話です。

人口12万人の温泉町が世界とつながる

2015年3月、ムスリム系のAPUの卒業生と留学生のチームとタッグを組んで、「ムスリム フレンドリー マップ」を作りました。

「ムスリム フレンドリー マップ」では別府市内の公共施設から温泉、飲食店、外国人観光客案内所などの掲載施設、そしてもちろん大学に置いてあります。

今、別府には数多くのムスリム系の外国人の方が訪れます。観光客が中心ですがビジネスのお客さんもいます。しかしなんといっても一番多いのはAPUに通う留学生や教員とその家族の方々です。

ご存じの通り、イスラム教では、食べてはいけないものが決まっています。有名なのは、豚肉とお酒=アルコールはだめ、ということですね。イスラム教における食の戒律を「ハラール」といいます。となると、当然、購入できる食材も、利用できる飲食店も、口にできる料理も限りがあります。ならば、別府に住む、別府を訪れるムスリム系の方たちが、安心して食事のできるハラール対応のレストランがどこにあるのか、どの食材がハラール対応しているのか、一目でわかる地図を作ろう。そう考えて、APUの卒業生と在学生と一緒に作ったのがこの「ムスリム フレンドリー マップ」です。

全国でも地方都市が地元大学の留学生と「ムスリム フレンドリー マップ」を作ったというのはあまり他に例がないと思います。なぜ実現したのか経緯をお話ししましょう。

私は現在文化国際課という部署で仕事をしております。「文化」は芸術や音楽による地域振興です。

一方の「国際」は、今の別府市ならではの仕事です。

別府市の人口は約12万人。小さな都市です。そこに2000年、国際大学であるAPUが開学し、留学生と卒業して地元で働いている人などを合わせると4000人以上の外国人が暮らす町になりました。しかも国も人種も宗教もばらばらです。

当初、既存の別府市民の方々が、いきなり外国人住民が増えたことに不安を感じることがあるのではないか、と行政のほうでも気にかけていました。

でも、それは杞憂(きゆう)に終わりました。むしろAPUの留学生や外国人の先生方は、大学ぐるみで積極的に別府に溶け込んでくれました。地元スーパーやホームセンターではいろいろな国の留学生がアルバイトをしていますし、飲食店でサーブしてくれる若い店員の多くがAPUの留学生です。

となると、別府市がやるべきは、さまざまな国からやって来た外国の方たちに対するサービスの向上と、既存住民との交流です。

地域自治会にお声がけして、留学生たちを交えた消防訓練や津波避難訓練などに参加してもらっています。地震シミュレーションができる特殊車両に乗ってもらい、大地震を体験してもらうことも。地震のない国から来た人はびっくりしますね(笑)。

APUの留学生や外国人教員の中には家族で別府に住んでいるケースもたくさんあります。すると問題なのが、子供の教育。保育所、幼稚園、小学校、中学校への入学手続きなどをどうやるか?

市で対応できるのは英語と中国語と韓国語だけ。そこで2015年3月には、外国人相談窓口を市役所内に設置しました。地方創生の交付金を使って、市内のボランティア組織と連携して、市内の外国人観光客案内所を主業務としています「(一社)別府インターナショナルプラザ」から専任スタッフを1人派遣してもらいます。外国人住民のための「よろず相談所」です。

こんな具合に、APUの開学以来、一気に小さな国際都市となった別府市では、国際対応をずっと続けてきたのですが、中でも新たな課題となったのが、ムスリム系の外国人の「食事」問題だったのです。

日本はイスラム教徒が少ないせいもあって、豚肉を使わない、酒=アルコールを使わない、いわゆるハラール対応のレストランやスーパーは滅多にありません。

ところが、APUの留学生、教員にはムスリム系の方たちがたくさんいる。近年では、マレーシアやインドネシアなど東南アジアのムスリム系の人々が観光で訪れるケースも増えている。となると、ハラール対応の食事が用意できていないのは大問題です。

2014年3月、外国人を交えた防災イベントで外国人の皆さんと市民の皆さんが交流をしながら防災訓練ができるように運動会を真似たイベントをやったとき、APU出身で現在別府で中古車販売業を営んでいるパキスタン人の方と知り合いました。その方が言うには「別府は暮らしやすいんだけど、ハラール対応のレストランや食材がないのは、実に困るんですよ」。

他のムスリム系の留学生や卒業生も、同じ悩みを持っているはずだ。じゃあ、どこでハラール対応の食事がとれるのか、どこでハラール対応の食材が購入できるのか。

このパキスタン人の卒業生とAPUの留学生たちと私たちとで、地図を作ろうという話になりました。

幸いなことに平成26年度(2014年度)から、留学生が地域活動を行うにあたって補助金を交付する制度が発足していました。この補助金を使って、「ムスリム フレンドリー マップ」を作るプロジェクトが、APUの学生たちを中心にスタートしました。こちらが現物です。

別府市内でAPUの卒業生がオープンしたお店を含め、ラーメン屋さんからケーキ屋さんまで載っています。ユニークなのは、地図を作るにあたって、留学生たちが訪れたお店の何軒かは、わざわざハラール対応のメニューを開発してくれたことですね。「豊後ラーメン一刀竜」さんは、豚エキスを一切使わないハラール対応ラーメンをつくってくださいました。ケーキ屋さん「ココラート」さんも、ハラールケーキを開発してくれました。

さらにイスラム教では公共の場で肌を露出することを禁じているため、別府の観光収入源たる温泉の利用もままならない。そこで「家族風呂」を用意している温泉旅館をマップに載せました。

反響はこれからですが、一連の国際対応については全国の自治体からも注目をいただいているようで、「見学したい」「国際対応についてお話をうかがいたい」という声が沢山寄せられています。

世界中から毎年新しい留学生が多数やって来るAPUが市内にある、というのは別府市にとってかけがえのない資産です。少子高齢化があらゆる地方で叫ばれる中、毎年若い人たちがやって来る。しかもいろいろな国から。

将来的には、例えば、それぞれの国のAPU卒業生がアンバサダーになってもらい、観光地としての別府に各国のお客さんが訪れやすくなる仕組みをつくっていきたいですね。九州の温泉町と世界とが、大学を通じてつながっている。とても素敵なことだと思います。

日本で学んだ「助け合い」を、
祖国ナイジェリアにも伝えたい
  ゼミはまるで国際会議
開発援助の可能性を、よりリアルに議論できます
人と違っているからこそ、面白い
それを教えてくれたのはAPUでした
  APUのネットワークは特別
困ったら絶対に助けてくれる、私も助ける
インドネシア人コミュニティリーダーとして
大分と別府に貢献していきたい
  ものすごく多くのチャンスがあって、自分の可能性を広げられる
それがAPU
入学と同時に「英語」漬けで、APUからポルトガルの大学へ で、分かった。うちの大学のグローバルぶりは世界一!   獣医さん志望だった私が、九州別府の国際大学とタイを往復するようになったわけ
別府のスナックから、新しい町の魅力を発信するプロジェクト、APU学生の「地域創生」、ご期待下さい!   僕が仲間と作った大分県CMと、APUのプロモーションビデオ、日本の皆さん、タイの皆さん、世界の皆さん、見てください
オープンキャンパスでAPUの説明をした高校生が翌年入学してきてくれて、再会したときの喜び、忘れられません   夢は、2020年東京オリンピックの通訳!
笑って、泣いて、日本語に磨きをかけたい
高1のサマーキャンプで一目惚れ
留学生とこんなに距離が近い大学は、他にない
     

人事ご担当者様向け 即戦力・グローバル人材の育て方APUグローバル人材育成セミナー開催 開催日:2015年5月22日(金) 会 場:立命館大学 東京キャンパス