ヤンマー株式会社
グローバルカスタマーサービスユニット部品部推進企画グループ
チョンプヌット ジャイエン(イン)さん

学部は国際経営学部(APM)を選びました。なぜかというと、私はいつか社長になりたいと考えているからです。女性が社長になるのは、まだまだ難しいところもあると思います。でも私はこの夢を諦めたくない。
だからヤンマーの採用面接のときも、「タイ現地法人の社長になりたい」と明言しました。こういうこと、日本人はあまり言わないですよね。タイ人も言わないかな。役員の方々も面食らっていたようです。でも、そこまで言っちゃったのがよかったのか、採用いただきました。
面接でお会いした取締役の人事部長にとっても印象的だったらしく、社内で会うといつも「あなたは社長になりたいんだよね。がんばって」と声をかけてくれます。
入社後3年間は調達部の仕事をしていました。ヤンマーの主力事業のひとつが農業機械のトラクタやボート等船舶のエンジンの生産です。これらの機械の小型エンジンの部品をさまざまなところから調達して、部品センターに送る。それが仕事でした。
この仕事、大学で専攻していた国際貿易の講義の内容が、そのまま役に立ちました。例えばロジスティクス関係の知識、インコタームズ(*1)やFOB(*2)などは、ほとんど毎日使っていました。この4月に推進企画グループへ異動になったのですが、現在も毎日のように使っています。「この部品を現地に送るときの支払いは、インコタームズのどの条件を使うんだっけ」と大学で勉強したことが、まさにそのまま仕事に活かせたんです。
*1 国際商業会議所が策定した貿易条件の定義
*2 本船甲板渡し条件(FOB:Free On Board)。海上輸送または内陸水路輸送に使用される、貿易における取引条件。
今年(2015年)4月から、推進企画部というところに移り、海外に大型船舶用の大型エンジンや横水エンジンなど多様な種類のエンジン部品を販売する仕事になりました。2階建ての船にとりつける大きなエンジンともなると、中のタービンひとつでも何千万円もすることがあるんですよ。
担当する国は、シンガポールとインドネシア、中東に、タイ以外の東南アジアです。「なぜタイじゃないのかな?」と思って、上司に聞いてみたら「タイ以外の国のほうがいいと思って」という答えが。たしかにそうです。タイのことならもう知っていますからね。私にいろいろな経験を積んでほしいという、会社の配慮なのだとわかりました。
ヤンマーは本当におもしろい会社です。先輩方もすごくよくしてくれます。APUからはたしか7人くらいの留学生がヤンマーに入社していますが、一人もやめていないんです。
ヤンマー株式会社入社後、農業実習の時の写真
タイにいるときからヤンマーという会社のことは知っていました。
私の知識ではトラクタの会社だと思っていたんです。農業機械を主に扱っているっていうイメージ。もしかしたら日本でもそうなのかな。ただ、タイではそれほど知名度が高いわけではなく、友人でも知らないひとがけっこういる。というのも、ヤンマーは海外においては、ヨーロッパは船舶、アジアは農業機械(トラクタ)、小型エンジンが主力事業だからなんですね。その世界各地域では大きなシェアを持っているんですけど、BtoBのビジネスだから、一般のひとは案外知らない。私が、ヤンマーに入ったからには、タイでももっともっと知名度を上げていきたいです(笑)
就職活動時には、大手商社のタイ現地法人の内定もいただきました。でも、社会人になって最初の数年は日本で仕事をしたいと思っていたので、ヤンマーを選んだんです。実はヤンマーの日本本社採用では、私が初めてのタイ人なんです。
1回目の面接はAPUに来ていただいて、大学内でやりました。その面接はとても長く、40分は話したでしょうか。いろいろなことを聞かれました。例えば、宗教のことや、「牛肉は食べられますか?」、などといった生活習慣にいたるまで。
タイ人はあまり牛肉を食べないんです。短期の交換留学で日本に行ったとき、ホストファミリーが私を歓迎するためにすき焼きを出してくれたのですが、残念ながらそのときは箸をつけられませんでした。タイの主な宗教は仏教で、牛は聖なるものとされており、私の両親も食べる習慣がなかったからです。
ところが……牛肉って、おいしいんですね。日本に住んで、牛肉、大好きになってしまいました。
今、神戸に住んでいるんですが、神戸にいて神戸牛を食べないわけにはいきません。松坂に行ったこともあるんですけど、松阪牛も絶品です。
そして、ヤンマーの工場の多くは滋賀にあるのですが、そこまで行ったらやっぱり近江牛ですよね……と、いつのまにか日本のブランド牛に詳しくなりました(笑)。
日本で好きになったもの、牛肉以外にいくつもあります。ひとつは温泉です。みんなが裸になってお風呂に入ることに最初はびっくりしましたが、APUのある別府は温泉の町ですから、だんだん慣れてきました。
あとは、野球の応援。ヤンマーの本社は大阪にあるので、よく会社の先輩たちと甲子園まで観戦に行くんです。もちろん応援するのは阪神タイガース。
ユニフォームも持っていますし、球場では大きな声援を送ります。六甲おろしはさすがにまだ歌えないんですが(笑)、大合唱になるので私もなんとか覚えたいと思っています。
私がヤンマーに入社したのは、2012年。ヤンマーが100周年を迎え、それを機にブランドイメージが刷新され、新しいブランドマーク 「FLYING-Y」になりました。そして、昨年(2014年)12月には、「YANMAR FLYING-Y BUILDING」と名づけた新社屋に移転しました。環境にも配慮した(Zero Emission Building:ZEB)、最新のオフィスビルです。
日本のみなさんにとってヤンマーは、「ヤン坊マー坊天気予報」のイメージが強かったみたいですね。私はその時代をよく知らないので、この新しいヤンマーのほうになじんでいるのですが、日本人の友だちからはよく「どうしてヤン坊マー坊やめちゃったの?」と聞かれました(笑)。
ブランドを刷新した際に、世界的な工業デザイナーのケン・オクヤマさんがデザインした、かっこいいトラクタも発表されました。
2013年に発表したコンセプトトラクター「YT01」
量産型モデルは2015年5月より発売。
これからは、生産拠点も少しずつタイに移していくのではないかと考えています。そうなったときのために、タイ現地法人の社長を目指す私としては、生産部門も経験しておきたい。だから、今後は工場勤務も視野に入れています。本社勤務も楽しいのですが、経験には代えられません。
そうやって社内でさまざまな経験を積み、事業への理解を深めていきたいです。そしてこの会社で、社長になるという夢を叶えたい。そのために、今は目の前の仕事をがんばっています。
![]() |
田舎で世界を学べば、 「和の心」を持った国際人になります |
![]() |
「アジア太平洋」を丸ごとキャンパスに そこから未来のリーダーを輩出していく |
|
|---|---|---|---|---|
![]() |
APUは日本の中の「世界」でした
だからイノベーションが生まれ続けるんです |
![]() |
ため池にクヌギ林にシイタケにサンショウウオ! APUパワーで、大分・国東半島を世界農業遺産へ | |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |