日経ビジネス
提供:Google Cloud
 協力:日経BP総合研究所 イノベーションICTラボ

THE NEXT X 変革の未来

新たな企業価値創造に向け、戦略的にX(トランスフォーメーション)に
取り組むための着眼点と方法論に焦点を当てDXの本質に迫る

<鼎談>株式会社LIXIL 常務役員 デジタル部門 システム開発運用統括部 リーダー 岩﨑磨 氏 × 株式会社セブン-イレブン・ジャパン西村出 氏 × グーグル・クラウド・ジャパン合同会社 上級執行役員 カスタマーエンジニアリング担当 小池裕幸 氏
Vol.03

実践で成果を上げるDX先進企業
データ経営実現のための
ノウハウとは

<鼎談>
LIXIL 岩﨑磨 氏
×
セブン-イレブン・ジャパン 西村出 氏
×
グーグル・クラウド・ジャパン 小池裕幸 氏
DX先進企業として知られるセブン-イレブン・ジャパンとLIXILは、全社レベルのデータ活用基盤を整備し、本格的なデータ経営に乗り出している。両社はどのようなデータ経営を目指しているのか。データ利活用をリードしてきたセブン-イレブン・ジャパンの西村出氏とLIXILの岩﨑磨氏、日本企業のデータ経営を支援するグーグル・クラウド・ジャパンの小池裕幸氏が「データ経営のあるべき姿」について知見を共有しあった。

データ経営を進めるために
データ活用に特化した基盤を

セブン-イレブン・ジャパン 西村出 氏
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
執行役員 システム本部長
西村出

――セブン-イレブンは「セブンセントラル」、LIXILは「LIXIL Data Platform」を構築しました。なぜこのようなデータ活用基盤が必要だったのでしょうか。

西村今はデータを活用した迅速な判断が欠かせません。しかし、システムは構造も運用もITベンダーさんへの依存度が高い状態となっており、自由にデータを活用することが難しい状況でした。それを実現するためには、最新のデータを自分たちでコントロールできる基盤が必要でした。コントローラブルな状態でデータを活用して、激しい変化にも対応していきたいという意思を示す意味もあり、クラウド活用を選択しました。

株式会社LIXIL 岩﨑磨 氏
株式会社LIXIL
常務役員 デジタル部門 システム開発運用統括部 リーダー
岩﨑磨

岩﨑当社は合併と買収を繰り返してきたため、システム統合がなかなか進まない状態でした。人口が減少する中で国内の需要は確実に減っていきます。会社を変えなければいつか行き詰まるという危機感があり、他社との差別化として、より多くのデータが活用できる経営を実現するため、プロセスやデータ、ITガバナンスを根底から見直しました。目指したのはプロセスとデータをシンプルにして内製化を図り、従業員自らがデータを活用し、データドリブンな意思決定ができるようになることです。その実現のためのデータ基盤が必要でした。

データ活用環境を整え
業務ロジックは部門に委ねる

――経営のテーマと向き合うための手段の一つがデータ統合だったのですね。

グーグル・クラウド・ジャパン合同会社 小池裕幸 氏
グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
上級執行役員 カスタマーエンジニアリング担当
小池裕幸

小池この2社の素晴らしいところは、単なるデジタル化ではなく、テクノロジーを駆使してプロセス変革に取り組んでおられる点です。私どものクラウドを活用することにより、プロセスのスピードアップとデータドリブンのプロセスにデザインし直したことでこれからの企業成長に貢献をできるのではないでしょうか。

西村全国約2万店舗の膨大なデータをリアルタイムにノンストップで扱うため、高パフォーマンス、可用性、セキュリティにこだわりました。全国から集められたPOSデータは約1分という驚異的なスピードで連携できるようになりました。データを提供する側としてリアルタイム性や汎用性、シンプルさを保証する一方で、データ活用のロジックはサービス側に任せました。

社名 苗字名前 氏
データを活用した迅速な判断が欠かせません

岩﨑当社もほぼ同じスタンスです。今までIT部門は業務ニーズに対応してきましたが、今回はそこを割り切りました。IT部門はよりハイレベルな領域にシフトし、業務への対応は現業部門に任せることにしました。誰もが必要なときに必要なデータを活用できる基盤をつくり、ノーコードでアプリケーションが開発できるツールなどを用意し、従業員に対するトレーニングを行い、データを開放しました。私たちは「デジタルの民主化」と呼んでいます。経営的には合理的なアプローチだと考えています。

スモールスタートで
素早く成果を積み重ねる

――データ基盤をGoogle Cloudにした理由について教えてください。

LIXIL 岩﨑磨 氏
データを開放しました。
私たちは「デジタルの民主化」と呼んでいます

岩﨑イノベーティブにデータ活用に取り組むためのキーワードがクラウド化でした。フルクラウドにチャレンジすべきと考えたとき、選択肢はGoogle Cloudしかありませんでした。しかもビッグデータを高速で解析できる Big Queryであれば、部門ごとにデータがあるサイロ化の問題も関係なく従業員が自分でデータを探して活用できます。

西村膨大なデータ量にセキュリティを担保しながら対応できるという点を評価しました。災害対策システムをGoogle Cloudで構築した経験もあり、パフォーマンスやサービスの使いやすさはわかっていました。さらにBigQueryや分散データベースのSpannerがあり、次世代データ基盤にはフルマネージドが可能なGoogle Cloudが最適と考えました。

グーグル・クラウド・ジャパン 小池裕幸 氏
DXが進まない原因の一つは大きく構えすぎていること

小池プロジェクトが成功した要因はどこにあったとお考えですか。

岩﨑当社の行動指針の一つである「EXPERIMENT AND LEARN(実験し、学ぶ)」というのがあります。それが従業員に徹底されていたことです。事業部にはデータがあり、やりたいことがある。そこに魔法のツールを渡せば「ほらできた」となる。経営トップや事業部長にも気軽に見せることができ、その理解が広がって後押ししてもらえたことも大きかったと思います。

西村プロジェクトは、セブン-イレブン・ジャパンとITパートナーさんでチームを組み進めました。コロナ禍においても一度も会わずにITツールを使ってコミュニケーションをとり、わずか半年でリリースできました。在庫データの連携が31時間から1分に短縮され、ユーザーからはこれまでの常識を覆すスピードという意味で「破壊的」と驚かれました。小さく始めて早期に見極めるリーンで進めたので周囲からの抵抗もなく、すぐに結果が得られたことが成功に結びつきました。

小池DXが進まない原因の一つは大きく構えすぎていることではないでしょうか。実験的に進めて素早く結果を出すことが重要であるとお伝えしています。

写真左:株式会社LIXIL
常務役員 デジタル部門 システム開発運用統括部 リーダー
岩﨑磨(いわさき・おさむ)氏

写真中央:株式会社セブン-イレブン・ジャパン
執行役員 システム本部長
西村出(にしむら・いずる)氏

写真右:グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
上級執行役員 カスタマーエンジニアリング担当
小池裕幸(こいけ・ひろゆき)氏

Google Cloud Leaders Newsletter を配信しています

ビジネスリーダーの皆様に向けて、IT やクラウド業界の旬なトピックを厳選したニュースレターをメール配信しております。Google Cloud の最新のテクノロジー アップデートや、先端企業のDX事例など、明日のビジネスに役立つヒントをお届けいたします。

Newsletter 配信を申し込む