提供:Google 協力:日経BP 総合研究所

THE NEXT X 変革の扉

テクノロジーによる社会の未来への貢献を目指すグーグル。
「AI の力で解き放とう、日本の可能性」というビジョンに基づく日本における取り組みを紹介する

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Vol.28

クラウドと同じAI基盤をオンプレミスに
機密保持、高レスポンスの要望に応える

Google Cloud
サチン・グプタ 氏
AI(人工知能)サービスの多くはパブリッククラウドで提供されているが、データの秘匿性や処理速度を担保したいといった理由からオンプレミス(自社所有)環境を選ばざるを得ないケースもある。それでも、利用者からすればクラウドと同じ利便性や操作性を持ったAI基盤を使いたいところ。この課題にGoogle Cloudはどう対応するのか。同社のインフラ戦略とソリューションの責任者であるサチン・グプタ氏に話を聞いた。

オンプレミスであっても
最新のAIモデルの活用を

Google Cloud
インフラストラクチャ&ソリューション
ジェネラルマネージャー兼バイス プレジデント
サチン・グプタ

――AIの活用は広がっていると感じていますか。

グプタ全ての業界、企業、そして日本を含む全ての地域でAIの活用は急速に広がり、企業の新たな成長機会の創出につながっています。そうした市場に向けてグーグルクラウドは世界規模でAIの活用を支援しています。リージョンとしてグローバルでは42拠点、日本でも2拠点を展開しています。さらにAIプラットフォーム「Vertex AI」を提供し、アプリケーション、アシスタント、エージェントなどのライフサイクルを管理しながら最先端のAIモデルを活用できるようにしています。ただ、中にはデータの秘匿性保持や規制、高い応答性能の確保、大量のデータ保持といった条件からパブリッククラウドで全てに対応できないお客様もおられます。そこで数年前から、顧客のデータセンターにクラウドサービスと同様の環境を構築できる、Googleの分散型クラウドであるGoogle Distributed Cloud(GDC)を提供しています。生成AIなどの機能についても、もちろんGDCで提供しています。GDCとAIを組み合わせることで顧客は自社の拠点内で「Gemini」を利用できます。以前はオンプレミスではオープンソースのAIモデルを使うしかありませんでしたが、今は最新のAIモデルでも活用できます。

企業ごとの課題解決を
2つのモードで実現する

サチン・グプタ 氏

――GDCはどのように使われているのでしょうか。

グプタGDCにはコネクテッド(常時接続型)とエアギャップ(接続不要型)の2つのモードがあります。コネクテッドでは、データ処理をオンプレミスで実行させながら、プラットフォームの管理や制御といったオペレーションをGoogle Cloud側から実施できます。もう一方のエアギャップは、顧客のデータセンターの外には一切接続せずに、Google Cloudの機能を利用できるものです。

 GDC上で企業にとってすぐに役立つものの一つが、AIエージェントの「Agentspace Search」です。オンプレミス環境にある複数のデータを統合し、アクセス権を認識したうえで横断検索できるシンプルな検索機能を提供します。画像、オーディオ、テキストなどのマルチモード検索、深く掘り下げるマルチターン検索、結果を取りまとめるサマリー機能などを備えており、100%オンプレミスで独自のデータを活用できます。これは、エアギャップとコネクテッドのどちらでも使えます。

 ユースケースとしては、社内の物流管理や複数のデータソースからのスマートな回答、社内人事データの検索などが挙げられます。例えば、過去6カ月のクライアントとのやりとりを要約したり、提供したドキュメントを抽出したり、最新のインタラクションを把握するなどリッチなやりとりによって業務を大きく変革することが可能です。

AL anywhere for retailers

 これらに加えて、GDC エアギャップのラインアップとして、データセンターよりも規模が小さな、いわゆるエッジ環境で利用できる実践的なアプライアンス機器(Tactical Appliance)も提供します。全ての機能を、40kgという軽量なデバイスに一体化させたアプライアンスで、店舗や製造ラインといった場所でも手軽にGoogle Cloudと同様のAI基盤を導入できます。

パートナーとの連携で
顧客のニーズに対応

――エアギャップとコネクテッドをどのように選択すればいいのでしょうか。

グプタコネクテッドの最大の事例は、大手ハンバーガーレストランチェーンの全店舗への導入です。店舗での近代的なオペレーションを実現し、何万の店舗に対して標準化やアップデートを簡単に行うことができ、接続の問題が断片的に発生しても継続して利用が可能で、通信が途絶えても7日間は機能を使い続けられます。また、ある製造業では大量データ処理を低遅延処理し、エラーが発生した場合にはその場で修正していく必要がありました。そこでコネクテッドを導入してデータ処理はローカルで行い、インフラそのものはクラウドを介して管理するようにしています。

The Future of QSR(Quick Service Restaurant)

 エアギャップは規制やコンプライアンスが主な決定要因になります。事例としては、政府系機関や防衛系企業、エネルギー企業、金融業界など、センシティブなデータを扱っていてクローズドな環境が求められている組織が挙げられます。

 ここで、どのモデルを選ぶにしても、もう一つ重要な要素があります。AIプラットフォームを使いこなし運用していくためのソフトウェアやサービスです。Googleだけでは顧客のニーズを全て満たすことはできません。そこで、そういったソフトウェアやサービスを提供するパートナーの役割が重要になります。アナリティクスの領域で小規模なソフトウェアプロバイダーと連携したり、オペレーションのためにサービスパートナーと連携したりしています。

 企業にとって重要なのは、標準化されたAIプラットフォームを持つことです。そのうえで求められる環境に対応すべきでしょう。パブリッククラウドはAI活用に最適な環境であり、コストやスケールの面で優れていますが、プライベートデータを使う場合はGDCを選択できます。

 一貫したプラットフォームを選ぶことで、パブリッククラウドとオンプレミスの両方で操作性・使い勝手をそろえ、運用しやすい環境を実現できます。実験はパブリッククラウドで、デプロイ(導入・展開)はGDCで行うといった使い分けも可能です。Google Cloudは常に最新のテクノロジーが活用できる環境を提供していきます。

サチン・グプタ 氏

Google Cloud
インフラストラクチャ&ソリューション
ジェネラルマネージャー兼バイス プレジデント
サチン・グプタ(Sachin Gupta)氏

プロダクト担当バイスプレジデント兼Infrastructure as a Service担当ジェネラルマネージャー。システムインフラ、コンピューティング、ネットワーキング、ストレージのプロダクトとUXの統合、Google CloudのGeo Expansion、Site Reliability Engineering、Technical Infrastructureチームのプロダクト管理も統括。

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