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GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMIT 2026 KUMAMOTO JAPAN

企業取り組みメッセージ

2030年までに自然の損失を止め、回復へと転じるという世界の約束の期限が、目前に迫っている。
GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMIT 2026 KUMAMOTO JAPANには、数多くの民間企業も参加し、ネイチャーポジティブの実現には企業の取り組みが欠かせないと同時に、豊かな自然を取り戻すことは企業価値の向上に直結していることが明確になった。
ネイチャーポジティブの実現をリードしている先進企業の取り組みを紹介する。

NEC

水リスクを評価、財務影響まで把握

Agentic AIを活用し、企業の自然資本リスクを最小化するための2つのサービスを提供する。TNFDレポートを作成した自社の経験を基に企業担当者のニーズに合わせたサービスを開発した。

世界では環境リスクが顕在化し、事業操業に影響を及ぼす事例が増加している。一方、一般的なツールだけでは経営判断に活用できず、対策までたどり着いていない企業が多い。

これらの課題に対応するべく、NECはAgentic AIを活用したサービス「NEC Sustainability Intelligence for TNFD」を提供している。

1つは「水リスク・事業リスク 評価サービス」だ。水資源や自然環境の状況、農業などの地域コミュニティーへの影響、地元の規制動向など世界中の地域情報を複数のAIエージェントが収集、分析し、調査対象拠点の事業リスクを評価する。例えば、渇水のリスクを回避するために設備投資は必要か、必要だとしたらどの程度の規模になるのかといった財務影響まで把握できるため、経営判断に役立てられる。

NECでは、2025年のTNFDレポート第3版の発行に際してサプライヤーを含む約2000拠点の水リスクを評価したところ、人手なら約8万時間かかる作業が2日間で完了したという。評価の作業時間を大幅に短縮できれば、現地調査や地域の関係者との対話などより深い実態の把握に取り組める。

作業時間を9割削減

もう1つは事業セクターごとの自然資本戦略策定を支援するクラウドサービスだ。26年9月に開始した。

NECは23年から自社のTNFDレポートを発行してきた。さらに国際的なイニシアティブへの参画を通し、ガイダンス作りなどにも貢献している。このAIにはこれらの知見を盛り込んでいる。

このサービスでは、AIが自社で発行したサステナビリティレポートなどの既存の開示情報を最新ガイダンスに照らし合わせてTNFD項目別にスコア化し、どの課題に優先して取り組むかを明確にする。他社比較マトリクスで自社の強みや弱点が把握できる上に、他社の開示ではどのレポートのどの部分に開示すべき情報が書かれているのかを要約とともに示すので、先進事例を参考にしやすい。

作業効率は大幅に向上する。NECでは、サステナビリティ部門のメンバーでガイダンスの読み合わせをしたり、優先施策を議論したり、他社情報を収集したりする従来の作業時間を92%削減できたという。

「自分たちでTNFD開示に取り組んで、こういうツールが欲しいというものをサービスにした」とサプライチェーンサステナビリティ経営統括部事業化推進グループプロフェッショナルの蟹江静香氏は説明する。

社内では「クライアントゼロ(ゼロ番目の顧客)」という言い方をするが、自分たちの経験がサービス開発の原点になっている。

NEC 水リスク・事業リスク評価サービスの概要

(出所:NEC)

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