損保ジャパン
地域の自然資本を守る人材を育成
30年以上続く「市民のための環境公開講座」をはじめ、環境人材育成を地道に進めてきた。
自然資本再生に取り組む起業家を支援するなど、環境人材育成にさらに力を入れる。
損保ジャパンの環境保全に向けた取り組みの歴史は長い。1992年6月に開催された地球サミットに合わせて国内金融機関初の地球環境室を設置した。サステナビリティに取り組む世界のリーディング企業が集まる「持続可能な発展のための世界経済人会議(WBCSD)」に参加する国内金融機関で唯一のメンバーでもある。
中でも環境人材育成の活動は見逃せない。93年からスタートした環境意識啓発のための「市民のための環境公開講座」の参加者は延べ約6万5500人に及ぶ。環境NPOと協力して各地で生物多様性保全活動を実施する「SAVE JAPAN プロジェクト」では、2026年3月までに延べ1226回のイベントを開催し、延べ約7万700人を超える市民が参加している。活動を実施した地域の6カ所が環境省の「自然共生サイト」に認定されている。
さらに、「木を植える人を育てる」という理念の下、SOMPO環境財団が大学生や大学院生を環境NPOに7カ月間派遣する有償のインターンシップ制度「CSOラーニング制度」には、2000年からの累計で約1500人が参加している。環境人材育成に向けた取り組みは、歴史の長さも実績も国内で突出している。
環境分野の起業家育成に注力
26年5月、SOMPOホールディングスはグループ全体の新戦略「SOMPO Earth Positive Actions」を策定した。これまでの「SOMPO気候アクション」を進化させ、気候変動のみならず、生物多様性や循環経済などサステナビリティ全般の取り組みを強化する。具体的な分野は、「地域」と「グローバル」、そして「人材育成」もさらに拡充する。
その一つが、損保ジャパンが一般財団法人ネイチャープレナー・ジャパン(NPJ)との協業で進める次世代の起業家支援だ。自然資本の再生や生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)などに挑戦する起業家である「ネイチャープレナー」に対し、NPJの連携企業7社で総額2500万円を助成する(初年度)。カルチャー変革推進部サステナビリティ推進グループリーダーの加藤拓氏は、「CSOラーニング制度の修了生たちが活躍できる場を増やしたいという思いもある」と説明する。
「地域」の分野では、事業活動を通じて構築した地域ネットワークを活用し、環境・社会課題解決に貢献する「HIKESHI DNA 2030 Project」が26年3月からスタートした。前身の東京火災保険会社が日本初の火災保険会社として創業し、私設消防団としても活動していたことから、「火消しの精神」を「HIKESHI DNA」と再定義して、地域の自治体や消防団、地域金融機関などと協力し、地域のレジリエンス向上への取り組みを進める。
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