PwC Japanグループ
自然資本を可視化して事業変革へつなぐ
自然資本への依存と影響、財務への影響を分析し、生物多様性を経営戦略に反映する視点が重要になる。
ネイチャーポジティブ実現の鍵は、自然の状態の可視化を起点に戦略、事業変革、開示を連動して進めることだ。
PwC Japanグループは自然の劣化を経営課題と捉え、ネイチャーポジティブを経営アジェンダへ引き上げる必要があると考えている。AIや衛星、地理情報システム(GIS)などの技術が進み、自然の状態の可視化は広がっている。次の課題は、得られたデータを経営の言葉へ変えることだ。PwC Japan有限責任監査法人上席執行役員パートナー サステナビリティ・アドバイザリー部長の田原英俊氏は「大切なのは、データからリスクと機会を具体化し、財務影響を示して、経営判断につなげることです」と話す。
自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)を活用して依存と影響を整理し、国際的な開示基準やサステナビリティ開示基準(SSBJ)を見据えた経営管理や開示への接続が重要になる。
開示から実装までの道筋を支援
PwC Japanグループの企業支援サービスはStrategy、Transformation、Reportingの3領域で構成する。Strategyでは、業種やバリューチェーンごとに異なる自然への依存・影響を特定し、シナリオ分析や財務影響分析を通じて優先順位を定める。気候変動、サーキュラーエコノミー、人権との関係も踏まえ、ビジョンや移行計画、投資判断へ落とし込む。
Transformationでは、トレーサビリティの整備、再生農業などNature-based Solutionsの導入、新たなネイチャービジネスの構想と実装を支える。支援例には、地域の未利用資源を生かした観光資源戦略や商品開発、グローバルサプライチェーン上流の産地における自然への影響を把握し、調達戦略へ反映する取り組みがある。
Reportingでは、TNFDをはじめとする自然関連情報の評価・開示、規制やソフトロー、格付けへの対応を支援。報告書を整えることだけではなく、開示をサプライチェーンの変革やガバナンス強化へ進むための起点にする。
PwC Japanグループは2030年に向けたネイチャーポジティブ経営のロードマップを掲げる。評価と可視化を通じた自然資本の経営への内部化、サプライチェーン・ランドスケープレベルでの対応、テクノロジーの活用と信頼ある連携の3つが柱だ。移行戦略の策定からネイチャーテック活用、実証への伴走、事業化やエコシステム形成までを支援し、自然資本をリスク管理の対象から成長機会に転換する。
田原氏は「開示を目的にするのではなく、その先の戦略と実装までつなげ、経営判断に落とし込むことが私たちの役割です」と言う。自然を測り、経営に組み込み、現場を変え、ネイチャーポジティブ経営を動かしていく。
PwC Japanグループのアプローチとサービス内容
(出所:PwC)