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GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMIT 2026 KUMAMOTO JAPAN

企業取り組みメッセージ

2030年までに自然の損失を止め、回復へと転じるという世界の約束の期限が、目前に迫っている。
GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMIT 2026 KUMAMOTO JAPANには、数多くの民間企業も参加し、ネイチャーポジティブの実現には企業の取り組みが欠かせないと同時に、豊かな自然を取り戻すことは企業価値の向上に直結していることが明確になった。
ネイチャーポジティブの実現をリードしている先進企業の取り組みを紹介する。

バイオーム

生物データで事業判断する世界へ

バイオームは生物多様性関連の豊富なデータと分析によって企業や自治体などを支援している。新たなプラットフォームも開発し、生物多様性が事業の判断に活用される世界を目指す。

バイオームは生物多様性関連のプロダクトやサービスの開発・運営、及び企業や自治体などと共にネイチャーポジティブに関するプロジェクトを推進している2017年設立の企業だ。京都大学で生態系の研究をしていたメンバーが創業し、「生物多様性の保全を社会の当然に」を経営理念に、生物多様性を経済合理性に組み込むことを目指している。

創業当時は生物に関するリアルタイムデータベースが整備されていなかったため、同社は生物に関するデータを収集し、社会インフラとして立ち上げることから事業をスタートした。19年に正式リリースしたアプリ「Biome」は130万ダウンロードを突破しており、ユーザーから寄せられる日々の生物観察情報が、国内最大級のリアルタイム生物分布ビッグデータとして蓄積されている。さらに海外の生物データの収集も進んでいる。これまでに蓄積された生物データは1,100万件を超える。

バイオームが蓄積しているリアルタイムの生物データベースを基に、環境条件や衛星データ、文献データなどによって、5万種以上の生物の生息適地を推定する種分布モデルを構築、様々なニーズに合わせた解析が可能だ。現在は企業のTNFD開示や自然共生サイトの認定支援のほか、企業・自治体の自然資本関連プロジェクトの支援も数多く手掛けている。バイオームは500社を超える企業、120以上の自治体・官公庁等行政機関、30以上の研究機関とのプロジェクト立案実績を積み上げてきた。

「BiomeBoard」をリリース

こうした生物多様性に関連するデータビジネスをさらに経済に組み込む切り札となるのが、自然資本情報の「収集・評価・管理」を一つに統合した自然資本可視化のプラットフォーム「BiomeBoard」だ。

バイオームは2026年7月、BiomeBoardを希望するパイロット企業に限って提供するクローズドの形式で公開した。BiomeBoardを使用すると企業などの拠点の位置を入れるだけで、環境リスクやをガバナンス指標などを自動で評価できるほか、サプライヤーとの情報連携によるトレーサビリティーの確保などにも活用できる。TNFDに基づく情報開示を含む幅広いネイチャーポジティブ経営の実現や事業への実装に活用してもらうことを想定しており、26年11月ごろに正式にサービスを開始する予定だ。

26年7月には、早稲田大学理工学術院創造理工学部の伊坪徳宏教授、東北大学大学院生命科学研究科の近藤倫生教授と連携し、環境影響評価手法「LIME3」、環境DNA観測ネットワーク「ANEMONE」とBiomeBoardを組み合わせた自然資本マネジメントの新たな枠組みづくりに共同で取り組むと発表した。自然資本関連の日本を代表する3つのテクノロジーが連携することで、自然資本を企業の経営や事業の判断に活用する動きはさらに加速する。

自然資本可視化のプラットフォーム「BiomeBoard」
(出所:バイオーム)

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