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GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMIT 2026 KUMAMOTO JAPAN

企業取り組みメッセージ

2030年までに自然の損失を止め、回復へと転じるという世界の約束の期限が、目前に迫っている。
GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMIT 2026 KUMAMOTO JAPANには、数多くの民間企業も参加し、ネイチャーポジティブの実現には企業の取り組みが欠かせないと同時に、豊かな自然を取り戻すことは企業価値の向上に直結していることが明確になった。
ネイチャーポジティブの実現をリードしている先進企業の取り組みを紹介する。

王子ホールディングス

「森林経営」で自然資本会計確立に貢献

王子ホールディングスは事業の基盤に森林資源があり、一貫して「森林経営」を続けてきた。
保有する森林の価値を評価し、自然資本会計の確立に貢献する取り組みを進めている。

王子ホールディングスは100年以上にわたり、サステナブルな森林経営を続けている。国内外に保有する森林は東京都の約3倍の面積に相当する約64万ヘクタールに上り、国内企業としては最大級である。保有する森林の自然資本会計への対応を進めていくことで、ネイチャーポジティブ経営をさらに前進させていく。

同社は今回のサミットを主催したNature Positive Initiative(NPI)のパイロットプログラムに参加し、自然資本の測定基準のスタンダード化に向けて、NPIの提案する基準の実効性などを確認し、NPIへフィードバックしている。王子の森活性化推進部マネージャーの豊島悠哉氏は「自社が保有する森で地に足をつけたプロジェクトを実施し、国際的なフレームワークの議論に情報を提供していきたい」と話す。

2026年3月には、国際的なビジネス団体であるWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)に加盟した。WBCSDが運営する自然資本に特化したプログラム「Nature ActionImperative」に参加し、今後策定が予定されている自然資本に関するグローバルに統一された測定基準(自然測定プロトコル)の策定に貢献する。

森林所有者など世界各地の企業23社によって構成される国際団体InternationalSustainable ForestryCoalition( ISFC)が主導する自然資本会計プロジェクトにも参加している。TNFDなどと共同で森林セクター共通の自然資本会計原則と報告フォーマットの適用を目指し、パイロットテストを実施する。

「森の価値」を見える化

「王子の森」で進めているのが「森の価値見える化プロジェクト」だ。同社は国内で保有する森林の価値を、林野庁「森林の公益的機能の評価額について」の手法を基に計算。年間で約5500億円の経済価値であるとの試算を発表している。

北海道猿払村に保有する王子の森 猿払山林では、北海道大学と共同で森林の多様な機能を評価する調査を実施している。また最新のモニタリング技術を持つ英国のスタートアップと連携し、ドローンやカメラ、音声解析センサー、環境DNAなどから得られた動植物のデータをAIで解析し、生物多様性を包括的に評価する手法の確立も試みている。「木を使うものには、木を植える義務がある」という理念に基づく王子ホールディングスの森林経営は、ネイチャーポジティブの実現に向けて、さらに進化を続けていく。

「王子の森」の経済価値評価(国内)

※ 林野庁「森林の公益的機能の評価額について」(2000年)の手法を基に計算
※ 社外環境アセスメント会社によるレビュー済み
(出所:王子ホールディングス)

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